種別 | 論文 |
主題 | 衝撃をうける鉄筋コンクリート擁壁の変形と破壊 |
副題 | |
筆頭著者 | 竹田仁一(防衛大学) |
連名者1 | 宮崎修輔(国鉄) |
連名者2 | 植木博(国鉄) |
連名者3 | 栗原啓之(国鉄) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 2 |
号 | |
先頭ページ | 297 |
末尾ページ | 300 |
年度 | 1980 |
要旨 | 1.はじめに Dr.Hopkinsonが1872年、屋上から吊下げられた長さ27ft、の針金の衝撃引張り実験を行なって以来、幾多の実験が繰り返され、データが蓄積されたにかかわらず、耐衝撃設計の問題は今日まで未解決のまま残されて来た。その理由は、材料の衝撃破壊の研究には二つのミクロ、つまり、場と時間の両方のミクロ状態を研究する手段が必要だからであると考えられる。材料の破壊現象に対する今日の知見は電子顕微鏡なしには考えられないように、衝撃破壊の研究にはそのうえ更に、数マイクロセックという微小時間内の衝撃応答を正確に計測する必要があるからである。進展をはばんで来たもう一つの理由は衝撃現象それ自身の複雑さの中にもある。筆者等の一人がかって報告した1)ように、この現象は二つの異なる応答、衝撃的応答と準静的応答の綜合したものであり、従って単一の連動方程式で表現することができないばかりか、また現象全体に通用される相似則も殆ど見出されない。一方、土木、建築構造物の設計において、耐衝撃の対策が要求される場合が日ましに多くなり、高性能の計測装置も開発されて研究は急速に進んで来た。塑性応力波理論の適用も有力な手法を与えた。この報告は落石防止用鉄筋コンクリート擁壁の設計手法開発を目的として行なった一連の実験研究の一部であり、今日なお、解析を継続中である。 4.結論 (1)衝撃によるRC擁壁の応答は衝撃的応答と準静的応答の二つに分けることができる。(2)衝撃的応答は擁壁の拘束条件によってあまり影響をうけないが準静的応答は大きな影響をうける。(3)前者の予測は現在困難であるが、後者の予測は可能である。(4)後者の予測の一方法として換算バネ系による方法を述べた。 |
PDFファイル名 | 002-01-0075.pdf |