種別 論文
主題 鉄筋コンクリート造はりの補修に関する実験的研究
副題
筆頭著者 礒健一(東京都立大学)
連名者1 東洋一(東京都立大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 313
末尾ページ 316
年度 1980
要旨 1.序
 本研究は、実際の現場打ち鉄筋コンクリート造構造もとのはり丈まで、コンクリートを増打ち補修した。物に見られる、鉄筋の露出、コンクリート強度の低下、初期ひびわれなどの施工不良を有する鉄筋コンクリート造はりの力学的性状について実験的に調べ、このような施工不良の個所を有する部材の剛性、諸強度の評価方法について検討し、それに対する補修方法を提案し、剛性、耐力の改善効果を確認するものである。
5.まとめ
 コンクリート強度の違いや、鉄筋の露出、初期ひびわれなどが、鉄筋コンクリート造はりの力学的性状に及ぼす影響とその補修効果に関して、合計10体の試験体について実験を行い、検討したが、要約すると、(1)コンクリート強度の低下により、初期剛性も低下するが、これは、概ね、コンクリートヤング係数の低下程度と考えられ、終局強度、変形能に大きな違いは見られなかった。(2)鉄筋の露出に関しては、鉄筋の露出したはりの初期剛性、終局強度及び変形能も劣下するが、これらは、コンクリートの欠損した部分を除いて得た計算値で、概ね、推定することができた。鉄筋露出の補修方法として、U型カンザシ筋を付加しモルタル増打ちによる補修を行ったが、剛性、終局強度及び変形能は、鉄筋の露出のないはりとほぼ同程度まで回復しており、補修方法として有効と思われる。(3)初期ひびわれの発生により、初期剛性が低下するが、その低下率は、概ね、降伏点剛性低下率程度と見てよいであろう。エポキシ樹脂注入による補修を行うと、初期剛性は、多少回復したが、さらに十分なエポキシ樹脂注入を行えば、剛性の回復は期待できると思われる。なお、本実験では、試験体の数も少なく実験結果もばらつきが見られるので、施工不良による力学的性状への影響についてはっきりとした結論を示すには、さらに多くの実験が必要であろう。
PDFファイル名 002-01-0079.pdf


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