種別 論文
主題 偏心リング供試体による各種セメントのひびわれ発生試験
副題
筆頭著者 笠井芳夫(日本大学)
連名者1 横山清(日本大学)
連名者2 松井勇(日本大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 341
末尾ページ 344
年度 1980
要旨 1.はじめ
 コンクリートの乾燥収縮による初期ひびわれ性状を究明するため、コンクリートの初期材令における引張、収縮、ひびわれなどについて実験研究を行ってきた1)〜3)。これによると、コンクリートの引張伸び能力は加水後約10時間までは強度発現の遅いセメントほど大きく、その後は強度発現の早いセメントほど大きかった。また、コンクリートの初期収縮はポルトランドセメントより混合セメントの方が大きい傾向を示している。このようにコンクリートの引張・収縮性状はセメントの種類によってかなり相異している。本報告はセメントの乾燥収縮によるひびわれ性状を明らかにするため、偏心リング供試体を用いて各種セメントペーストのひびわれ発生試験を行った。この種の研究としては、モルタルやコンクリートについて同心円リング供試体によるものがあるが4)〜5)、本実験では偏心リング供試体によって、ひびわれを容易に発生させるとともに、ひびわれの発生位置を限定して、ひびわれの発生時間を自動的に測定した。
4.むすび
 セメントのひびわれ性状を試験するため、偏心リング供試体を用いてセメントペーストで実験研究した結果、本実験の範囲では次のことがいえる。(1)ひびわれの自動測定方法は簡易で実用に供することができる。(2)硬化初期のひびわれ発生時間は脱型時強度の小さいセメント程遅かった。(3)ひびわれ発生時間とひびわれ発生時強度との関係はセメントの種類にかかわらず同一直線で示された。(4)水セメント比の大きい程びびわれ発生時間は遅くなった。(5)十分に硬化した供試体のひびわれ発生時間はセメントによって異なる傾向を示した。この実験はセメントのひびわれ性状を究明するために着手したが、コンクリートのひびわれと関係づけるためには、今後更に実験研究を続ける必要がある。
PDFファイル名 002-01-0086.pdf


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