種別 | 委員会報告 |
主題 | コンクリート構造物の靱性設計手法に関する研究委員会報告 |
副題 | |
筆頭著者 | 鈴木計夫(福井工業大学) |
連名者1 | 中村光(山梨大学) |
連名者2 | 星隈順一(国土交通省) |
連名者3 | 岸本一蔵(大阪大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | レベル3地震入力、横拘束補強、変形能力、靭性設 |
巻 | 23 |
号 | 1 |
先頭ページ | 51 |
末尾ページ | 60 |
年度 | 2001 |
要旨 | 1.はじめに 兵庫県南部地震において旧基準によって設計された建物が、多数被害を受けたのはもちろんであるが、新耐震基準による建物も予想に反して少なからぬ被害を受けた。その主な理由は、保有耐力検討の設計において、そこで用いる構造特定係数Ds値を定める際に前提とする骨組みの変形能力(靱性)、すなわち、部材の変形能力の評価を直接行わず、間接的な構造規定に頼っているためである。大地震によって大きく塑性域に入った骨組みの変形能力挙動が計算等によって定量的に把握されていないからである。震災後の被災建造物の補修、補強においても、また一般建物の耐震診断による耐震補強におても、変形能力の評価は曖昧なまま補強工事が行われている。この状況は新築の設計においても、また土木構造物においても同様である。今のままでは、これからも“少なからぬ被害”が大地震の度にくり返されることになろう。 本研究委員会は、既に成果として報告されている文献も参考にして、大変形能力が容易に、しかも経済的に得られるコンファインド(横拘束)コンクリートによる塑性ヒンジの拠点補強を基本策とて、1)より的確な変形能力の算定法、2)必要靭性・変形能力のための補強、配筋法とその算定図表の提示、3)これらに基づいた構造物の耐震設計手法の確立、を目標に活動を行ってきたが、一応の成果を得ることができた。変形能力を定量的に把握できることは、通常の耐震設計はもとより、制振(震)構造の設計においても、塑性域での安全性をより的確に評価した性能設計を可能とする。本稿ではその概要をまとめているが、詳細は本年11月30日のシンポジウムで報告される予定である。 なお、変形能力と設計に関する土木と建築の分野の違いが多少あるため、本報告の後半は建築と土木に分けて記述した。 |
PDFファイル名 | 023-03-0007.pdf |