種別 | 論文 |
主題 | 圧縮成型されたセメントペースト及びモルタルの圧縮強度 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡島達雄(名古屋工業大学) |
連名者1 | 棚橋勇(名古屋工業大学) |
連名者2 | 一瀬賢一(名古屋工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 3 |
号 | |
先頭ページ | 93 |
末尾ページ | 96 |
年度 | 1981 |
要旨 | 1.はじめに 従来、高強度を得る方法としては、上質の材料を使用する以外に、調合において、骨材粒度、骨材容積比を調整し、水セメント比を小さく、単位セメント量を多くすること、また施工方法において、充分締めかため、適当な養生を行なうことなどが提案されている。D.A.Abrams1)は1919年、円柱供試体に、35kg/cm2までの圧力を、15分〜6時間作用させて成形したとき、成形圧の増加とともに、水セメント比が減少し、強度が大となってゆくこと、すなわち材令28日で最大圧縮強度250kg/cm2を得たこと、および加圧成形後、ただちに圧力を除去したときは、強度は著しく減少することを述べている。また吉田徳次郎は、1940年、やはり円柱供試体に、突き固め、振動打ち後、100kg/cm2の圧力を8分間作用させ、さらに試料を、型枠のままひっくり返して、同様の手法で加圧したものを蒸気養生したところ、材令6ケ月で、1、000〜1、200kg/cm2の圧縮強度を得たとの報告をしている。そのほか、セメント板の成形法などを目的とした研究が報告されている2)が、いずれも、作用圧が低いものである。また水セメント比を小さくする方法では、ポンプによって直接水を抜く真空コンクリート法がある。本研究は、高強度セメント硬化体を得ることを目的としてセメント・ペーストおよびセメント・モルタル供試体を、金型順押法3)により圧密成形したときの、1日気乾季生後、水中養生した供試体の3日、4週の圧縮頻度性状を、成形法および調合との関係において述べたものである。これと併行して高温養生を行なった圧密供試体について同様の実験を行なった。更に、これらの実験結果にPowersのゲル空間比説、山崎による固相容積比説との関係について検討した。 5.まとめ a)成形圧が0〜1、000kg/cm2では、成形圧の大きいほど密度も大となり、圧縮強度が大となる。これは材令にかかわらず適用される。b)セメント・砂比が一定であれば、初期水セメント比の大きいものほど強度は大となる。c)モルタルの調合による効果は、通常コンクリート同様単位セメント量、密度が大きい程、また最終水セメント比の小さい程、圧縮強度は大となる。d)セメントペーストおよびモルタルの圧密成形体の圧縮強度は材令、養生に関わらず、ゲル空間比説および山崎の提案する固相容積比説で示され、その適用精度は、後者の方がよい。本研究は文部省科学研究費の補助によつた。 |
PDFファイル名 | 003-01-0024.pdf |