種別 | 論文 |
主題 | 蛇紋岩骨材に起因するコンクリートのポップアウトについて |
副題 | |
筆頭著者 | 和泉意登志(竹中工務店技術研究所) |
連名者1 | 嵩英雄(竹中工務店技術研究所) |
連名者2 | 篠崎征夫(竹中工務店技術研究所) |
連名者3 | 奥野亨(竹中工務店東京支店) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 3 |
号 | |
先頭ページ | 149 |
末尾ページ | 152 |
年度 | 1981 |
要旨 | 1.まえがき これまでに発生したコンクリートのポップアウトの原因は、骨材中に夾雑したドロマイトクリンカーの水和、アルカリ骨材反応または凍結等の膨張圧によるものがほとんどであった1)、2)。しかしながら、コンクリート用骨材として用いた蛇紋岩砕石中に混入していた風化変質鉱物の風化膨張が原因であるという、これまでに例のなかった事例が報告3)されている。コンクリートの骨材として使用した砕石が原因でポップアウトが発生したことは、これまでの原因とは本質的に異なるものであり、単にコンクリート表面のみの問題にとどまらず、コンクリートの耐久性および今後増大の一途を辿る砕石の品質基準をも含んだ問題を残している。本報告は、蛇紋岩によるポップアウトの原因を究明すること並びにコンクリートに及ぼす影響を検討することを目的として行なってきた一連の実験結果をまとめたものである。 7.結論 特殊な蛇紋岩砕石の使用により発生したポップアウトは、蛇紋岩中に局所的に存在する鉄分高含有のBruciteが酸化・炭酸化によりCoalingiteに変質する過程に生ずる膨張に起因したものと判断される。当該蛇紋岩砕石コンクリートは、大気をしゃ断する方法によってポップアウトの発生および力学特性の低下を完全に防止することが出来る。コンクリート用骨材として使用した砕石が原因で発生したポップアウトは、今後ますます増大する新しい砕石の使用に際し、鉱物化学的な検討を十分に行なう必要があることを示唆している。 |
PDFファイル名 | 003-01-0038.pdf |