種別 論文
主題 海水を使用した場合の鉄筋の発せいとコンクリートの諸性質に及ぼす影響
副題
筆頭著者 中島正智(日曹マスタービルダーズ中央研究所)
連名者1 植田実(日曹マスタービルダーズ中央研究所)
連名者2 御所窪邦男(日曹マスタービルダーズ中央研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
3
先頭ページ 165
末尾ページ 168
年度 1981
要旨 1.まえがき
 土木学会標準示方書、および建築学会標準仕様書では鉄筋コンクリートには練りまぜ水として海水の使用を禁止している関係上、塩化物が多量に混入した場合のコンクリートの諸性質や鉄筋の発せいに及ぼす影響に関する研究例は殆んどみられない。が、海砂中の塩分含有量が最大0.6%にも達する例があり、この場合にはコンクリート中の全塩化物が海水練りまぜにほぼ匹敵し、また海岸構造物や比較的早期に海水に接するコンクリートには除々に塩化物が蓄積され、遂には海水で練りまぜたコンクリートと同程度か、それ以上にも達する場合もある。本研究はそれらの実情を考慮して海水で棟りまぜ、鉄筋を埋設したコンクリートの自然暴露試験を行なっている試験体が材令5年を経過したので、この時点での圧縮強度(標準養生)、中性化、暴露試験体中の塩分の挙動鉄筋の発せい状況等について検討したものである。
5.まとめ
 海水を練りまぜ水として用い、鉄筋を埋設して自然暴露を行なっている試験体の暴露材令5年における試験を行なった。その結果は下記の如くである。(1)海水練りまぜのコンクリートの短期材令強度は水道水の場合より増大するが、材令5年では水道水練りのものとほぼ同等であった。(2)中性化速度は海水練りまぜの場合の方が水道水の場合より遅い。また、防せい剤の使用は中性化速度には影響を与えなかった。(3)埋設鉄筋の腐食は予想より進行は小さかったが、防せい剤の効果は明らかに認められている。(4)供試体中の塩分は打設時より減少しており、供試体の内部と外部とでは外部の方が少なかった。(5)比較的避難の状態にある塩分は内部も外部も変らないが固定化しているような塩分は内部の方に多く存在することが認められる。なお、長期材令用供試体は暴露試験を続行中であり、さらに長期材令での試験を行なう予定でいる。
PDFファイル名 003-01-0042.pdf


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