種別 論文
主題 湿式吹付工法によるSFRCの法面施工実験
副題
筆頭著者 高塚毅(日本鋼管鉄鋼技術部)
連名者1 坂井正美(日本鋼管技術研究所)
連名者2 中村信行(日本鋼管技術研究所)
連名者3 中村純子(横浜市道路局)
連名者4  
連名者5  
キーワード
3
先頭ページ 249
末尾ページ 252
年度 1981
要旨 1.はじめに
 道路法面などの急傾斜地の防護工としてSFRC吹付が注目を浴びてきている。これはひびわれに対する抵抗牲が大きく、またたとえひびわれが生じても剥落し忙くいというSFRCの特性を利用するものであり、その施工実績もいくつか報告されている1)、2)。SFRC吹付には乾式と湿式の2種類の工法があるが、鋼繊維を混入したプレミックス材料の圧送が容易であるという理由で乾式工法を採用する例が多い。しかし、一般に法面吹付けでは配合の管理が容易であり、コンクリートの品質に信頼のおける湿式工法が主流となっている。SFRC吹付の場合でも湿式工法の方がより品質の高いコンクリートを施工できると考えられる。そこで法面防護工事において、もっとも広く普及している湿式吹付機を用いSFRCの施工が可能かどうかを検討することにした。また、とくに吹付厚を従来の1/3程度に薄くしてひびわれに抵抗できるかを調べた。
4.まとめ
 (1)今回の吹付システムでは吹付機の前段にさらに空練り用のミキサーを使用した。その結果、鋼繊維1.5%vol.混入のSFRCの混練は十分に行なうことができた。(2)長さ30mmの鋼繊維の使用はホース内閉塞の危険性などで疑問視されていたが、今回の実験では良好な吹付性状が得られ、内径42mmのホースの使用も問題なかった。(3)セメント骨材比1/3のコンクリート吹付は息つきが生じまた材料の分離か激しく、今回の吹付機による施工は困難であった。(4)今回使用した鋼繊維の長さ、材質の違いは吐出性状、繊維付着率などにとくに影響しなかった。また曲げ強度、せん断強度に与える影響も小さかった。吹付時に繊維の曲がることが心配されたか、X線写真で観察した限りにおいては曲かりは認められなかった。(5)繊維混入率1.5%を一定として7配合について吹付実験を行ない、そのうち4配合について約30m2の連続吹付を行なった。その結果、吹付性状、施工後の法面の平滑さなどから配合NO.4のモルタル配合がもっとも良好であった。(6)吹付施工後6ケ月を経過したが、ひびわれの発生はなく良好な状態であり、今回の法面防護の目的である風化崩壊の防止の役目は十分果たすことができると思われる。
PDFファイル名 003-01-0063.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る