種別 | 論文 |
主題 | 溝形鋼を用いた格子形鉄骨コンクリート柱のせん断抵抗機構について |
副題 | |
筆頭著者 | 南宏一(大阪工業大学) |
連名者1 | 若林實(京都大学防災研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 3 |
号 | |
先頭ページ | 309 |
末尾ページ | 312 |
年度 | 1981 |
要旨 | 1.序 せん断破壊が卓越する通常の非充腹の格子形SRC柱材の耐震性能は、充腹形SRC柱材に比して極めて劣ることが報告されている。その要因の一つとして、くり返し荷重によって鉄骨弦材とコンクリートとの間の付着力が劣化し、格子形鉄骨部材は鉄筋コンクリート部分と一体的に挙動せず、いわゆるフィーレンディールばりとしての抵抗機構を持つ事が指摘されている。しかし、このような力学的作用を持つ格子形鉄骨弦材にスタッドボルトとか支圧リブプレートなどを用いることにより機械的に付着力を与えれば、そのせん断抵抗機構は前述のものと異なり、せん断強度および履歴特性などに関する耐震性能が改善されることが予測される。そこで、鉄骨主材に機械的に付着力をあたえた格子形SRC部材の基本的な力学的性状を検討するために、図−1に示すような支圧リブプレートを設けた溝形鋼を鉄骨弦材とした鉄骨コンクリート柱材のせん断抵抗機構を検討がなされたが、本論はその実験的な知見の概要を述べるものである。 7.結語 溝形鋼の弦材に支圧リブプレートを用いて弦材とコンクリートとの付着力を機械的に確保することによって、格子形鉄骨コンクリート柱のせん断強度を増加させることは可能であり、帯板の破断あるいは溝形鋼の局部座屈が生ずる0.02rad.から0.03rad.の変位振幅の範囲で、ほぼ安定した履歴特性を示すことが認められた。リブプレートを用いることによって溝形鋼を弦材とし、帯板を引張材、帯板間のコンクリートを圧縮斜材とするせん断抵抗機構としてのはり機構の形成は、少なくとも0.02rad.の変形振幅においても可能であるが、しかし、リブプレートの抵抗機構は、曲げ機構ではなく、むしろ直接せん断に対する抵抗機構を示すことが認められた。 |
PDFファイル名 | 003-01-0078.pdf |