種別 | 論文 |
主題 | 負の曲げを受ける合成桁の静的および疲労性状について |
副題 | |
筆頭著者 | 有住康則(琉球大学) |
連名者1 | 浜田純夫(琉球大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 3 |
号 | |
先頭ページ | 329 |
末尾ページ | 332 |
年度 | 1981 |
要旨 | 1.まえがき 多スパンの橋梁は単純桁を並べるより連続桁を並べた方が、基礎の条件さえよければ、経済性、走行性、耐力の点で有利になる。しかし、合成桁は中間支点付近で負の曲げが作用するので、床版にひび割れが生ずる欠点も有している。このひび割れを防ぐために、中間支点付近にプレストレスを導入することがあるが、プレストレスの導入は施工上の難かしさ、工期の長期化あるいは設計計算の繁雑さを生ずる。このため、負の曲げを生ずる部分のスラブに鉄筋のみ入れた連続合成桁が架設されるようになった。プレストレスしない連続合成桁は我国の示方書1)でもAASHTOの示方書2)でも適用されている。一方、AASHTOの示方書では負の曲げを生ずる部分にジベルを配置しない断続合成桁の適用もある。ただし、断続合成桁のスラブ中の鉄筋は応力計算に入れないことになっている。我国においても、断続合成桁についていくつかの研究報告3)4)はあるが示方書では適用されていない。この研究では、一般的な合成桁と断続合成桁の負の曲げを受ける場合について、静的および疲労試験を行った。試験桁は連続桁の負の曲げの部分のみモデル化したものを用いた5)。この研究で特に注目したのは、曲げ剛性、スラブ中鉄筋の有効性、ひび割れの性状、スラブと鋼桁のずれ量、たわみ、応力、ひび割れ幅の残留等である。 4.あとがき 実験結果より次のような結論を得た。(1)荷重−たわみ関係は繰返し回数の増加とともに理論値に近くなる。荷重と鉄筋の応力の関係も同様となる。また、ひび割れの増加は残留たわみを増加させる。(2)断続合成桁のスラブ中の鉄筋は有効に作用している。しかし、残留応力は繰返し回数とともに増加し、相当大きくなるので注意を要する。(3)現行の示方書に規定されている鉄筋量では設計荷重におけるひび割れ幅は、0.2mmより大きくなることはない。これは断続合成桁でも同じであり、断続合成桁と完全合成桁に大きい差は見られない。(4)完全合成桁と断続合成桁の終局耐力は、実験結果においてはほとんど差は見られない。また、疲労試験後の耐力低下も見られない。 |
PDFファイル名 | 003-01-0083.pdf |