種別 | 論文 |
主題 | 鋼繊維補強コンクリート使用RC部材の曲げ性状に関する基礎的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 児島孝之(立命館大学) |
連名者1 | 阪正行(旭化成工業株式会社) |
連名者2 | 前岡隆顕(立命館大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 3 |
号 | |
先頭ページ | 357 |
末尾ページ | 360 |
年度 | 1981 |
要旨 | 1.まえがき 近年、鋼繊維補強コンクリートを構造部材に有効に利用するための研究が各方面で行なわれている。鋼繊維補強コンクリートはその引張強度、ひびわれ拘束性、変形能力等において優れた特性を有しており、部材に利用した場合、使用状態および終局状態における諸性状を改善することが可能である。特に鉄筋コンクリート部材に使用した場合、鋼繊維によるひびわれ拘束およびひびわれ分散効果により、部材の使用限界を高めることが可能であり、従来その強度を有効に利用できなかった高強度鉄筋の使用が可能になる場合も考えられる。本研究は、鉄筋として通常の異形鉄筋および高強度鉄筋を使用した鉄筋コンクリートはりの曲げ載荷実験を実施し、鋼繊維補強コンクリート使用によるひびわれ性状の改善効果、高強度鉄筋使用の可否等の検討を行ない、さらにはりの曲げ変形の理論解析を実施した。鋼繊維補強コンクリートのひびわれ性状は鋼繊維の引き抜け抵抗と密接な関係にあるものと考えられるが、これらの繰り返し荷重下での挙動を検討するために数種のはりについて動的載荷実験を実施した。 5.結論 本研究によって明らかになったことを要約すると次のようになる。(1)静的試験 鋼繊維補強コンクリートのひびわれ拘束性およびはりの曲げ剛性の増大は、鉄筋比の小さいはりほどその効果が顕著であることが認められた。(2)動的試験 鋼繊維補強コンクリートはりのひびわれ進展は普通コンクリートはりと比較してゆるやかであり、鉄筋比の大きいはりの場合には、ひびわれ幅の増加は小さく、たわみに関しても同様の傾向が認められた。このことは、繰り返し荷重を受けた後においても鋼繊維の効果が持続していると考えられる。(3)綱繊維補強によるひびわれ性状の改善およびはりの曲げ剛性の増大は、静的時のみならず繰り返し載荷時においてもかなり期待できるものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 003-01-0090.pdf |