種別 論文
主題 格子状貫通ひびわれを有した床版の移動繰返し疲労試験
副題
筆頭著者 遠藤武平(日本道路公団試験所)
連名者1 藤田信一(日本道路公団試験所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
3
先頭ページ 389
末尾ページ 392
年度 1981
要旨 1 まえがき
 道路橋鉄筋コンクリート床版の破損は道路管理上の重要課題である。最近の研究により床版の損傷にはねじれモーメント、せん断力などが強く影響し、これらにより貫通ひびわれ、ひびわれの角欠け、すりへりなどが生起されることが分ってきた。しかし貫通ひびわれが発生した後損傷が実橋に見られるような抜け落ちに進行する機構については十分解明されておらず、貫通ひびわれの床版耐力低下に与える影響も未知の状態である。筆者らは昨年度、実大模型床版を用いて実験を行い、移動繰返し載荷により床版の損傷が進行すること、ひびわれのずれを実測し、すりへり作用による床版損傷の可能性があることを明らかにした。しかし全体回数1300万回の19ton荷重載荷にもかかわらず、たわみ、鉄筋ひずみ等の増加は小さく、床版の抜け落ちを発生させるには更に数倍の載荷回数を要すると考えられた。そこで筆者らは床版を裏返して貫通ひびわれを強制的に発生させ、その後の床版挙動、疲労耐力を明らかにすることが問題解決の近道であると考えその実験を実施した。
4 まとめ
 以上の結果をまとめると次のようになる。(1)予め状態1で荷重19ton、1300万回の繰返し載荷を行いひびわれを十分発達させた床版に貫通ひびわれを発生させ、引続き移動繰返し載荷を行った。ひびわれ貫通後の載荷回数は荷重19ton(主鉄筋最大応力1200kg/cm2)で760万回、30ton(同1800kg/cm2)で930万回とした。しかしたわみには増大が見られたものの、床版の抜け落ちはもとより、水の浸透も起こらなかった。(2)貫通ひびわれ導入後の繰返し載荷で変化を生じたのは、たわみ、30ton載荷時の圧縮鉄筋ひずみ、ひびわれの開きとずれでは載荷点直下を通るひびわれのひらきおよび配力筋方向のひびわれのずれで、他には余り変化が無かった。(3)荷重30tonでの移動繰返し載荷時にはひびわれの角欠け(最大3m径)が多量に発生した。この角欠けは床版上面にも見られた。(4)裏返し載荷(状態2)時のひびわれ発生荷重はかなり大きくひびわれ発生には乾燥収縮の影響が大きいと考えられる。(5)裏返し載荷(状態2での載荷)による貫通ひびわれ発生によりひびわれの開き、ずれ、床版のたわみ、主筋ひずみの増加はそれぞれ63、700、28、20%であり、ひびわれのずれが特に大きく開きがそれについでいる。貫通ひびわれを見付けるのにはひびわれのずれを計るのが有効と考えられる。(6)貫通ひびわれ発生後の移動繰返し載荷では前項(2)、(3)、(4)で述べた以外に目立った変化は起こらなかった。これはひびわれの動きが主に配力筋方向ひびわれで活発で、主筋方向ひびわれでは余り動きが見られず、たわみ比率分布も貫通ひびわれ発生前と殆んど変らず、また主筋ひずみの増加が橋軸方向で一様な傾向が見られたことなど床版の曲げ性状が幅の広い梁としてのものに近く主筋量が配力筋量より多いのにかかわらず主筋方向剛度の高い異方性版としての挙動にならなかったことと関連していると考えられる。
PDFファイル名 003-01-0098.pdf


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