種別 | 論文 |
主題 | 長年月を経たコンクリート中の鉄筋の腐食について |
副題 | |
筆頭著者 | 小林明夫(国鉄構造物設計事務所) |
連名者1 | 栗原啓之(国鉄構造物設計事務所) |
連名者2 | 三好正樹(国鉄中央鉄道学園) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 73 |
末尾ページ | 76 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1.まえがき 一般に、鉄筋コンクリートは強度と耐久性の点から優れており、数十年という長年月にわたって使用される構造物に適していると考えられるが、一方、使用条件、環境条件に対して適切な材料の選定、設計および施工が施されない場合は、予想外に短期間に本来の機能を十分発揮できなくなり、使用に耐えなくなることも考えられる。鉄筋コンクリート構造物の耐久性は、基本的にはコンクリートの劣化と鉄筋の腐食の問題である。健全なコンクリート中の鉄筋はPH12〜13という強いアルカリ環境下で鉄筋表面に水酸化第一鉄の皮膜を生じ、腐食しにくい状態にあるが、しかし、コンクリートにひびわれが生じ、さらにコンクリートが中性化していくと、その部分から水分や塩分が浸透し、鉄筋の腐食の要因となって、構造物の耐久性が低下する。鉄筋コンクリート構造物は一般にひびわれを避けることは難しい。そこで、ひびわれ幅を制限して鉄筋が腐食することを防止しようとする考え方が多いが、その許容ひびわれ幅は気象条件あるいは環境条件などによって相違がある。本研究は、建設後長い年月を経過した鉄筋コンクリート構造物のひびわれおよび内部の鉄筋の腐食の程度を調査した資料をもとに周囲の環境条件も考慮して鉄筋の腐食に影響を及ぼす要因の検討を行った。 4.まとめ コンクリート中の鉄筋の腐食について、実橋の調査およびそれをもとにした要因分析を行ってきたが、コンクリートの中性化はひびわれ幅および深さにあまり関係なく進行すること、また、鉄筋の腐食に対して、かぶり厚さの影響が極めて大きいことがわかった。今回の調査箇所が3箇所であり、資料数が少ないということは否定できない。したがって、今後、相違した環境条件下の構造物について調査し、相当数の資料をそろえていきたいと思う。 |
PDFファイル名 | 004-01-0019.pdf |