種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの混練方法と鉄筋の位置とが鉄筋の付着性状に及ぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 一色真人(東京大学工学部) |
連名者1 | 天野正徳(東京大学大学院) |
連名者2 | 樋口芳朗(東京大学工学部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 133 |
末尾ページ | 136 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋とコンクリートの付着に関する研究は、従来より数多く行われてきた。しかし、その多くが15×15×15cmの立方体の供試体を使用し、鉄筋の付着長を15cmとした場合の平均付着応力度、あるいは鉄筋の自由端の滑動量について論じられたもので、鉄筋とコンクリートの付着応力度の分布が、ブリージングの影響を受けて変化することに関する報告は少ない。本研究では、ブリージングが付着性状に及ぼす影響を調べるため、新しい鉄筋引き抜き試験方法によって、供試体の上部及び下部に埋め込まれた水平鉄筋の引き抜き試験を行い、鉄筋の歪分布より付着性状の変化を調べた。試験を行った供託体は、常法練りコンクリートで作ったものと、同じ配合でもブリージングが減少するS.E.C.コンクリートで作ったものの2種類である。 5.おわりに この研究の範囲内で言えることは、1)供試体の下部に埋め込まれた鉄筋は、材料分離に伴なうブリージング水の付着性状への悪影響を受けにくいため、S.E.C.コンクリートを用いた場合でも常法練りコンクリートを用いた場合でも、ほぼ同程度の付着性状が得られる。2)供試体の上部に埋め込まれた鉄筋は、材料分離に伴なうブリージング水の付着性状への悪影響を受けやすいが、ブリージンク率を1%以内におさえることによって、その付着性状はかなり改善できる。3)等荷重レベルにおける鉄筋とコンクリートの最大付着応力度は、同一配合のS.E.C.コンクリートと常法練りコンクリートを用いた場合、S.E.C.コンクリートを用いた場合の方が、下部鉄筋で1.0〜1.4倍、上部鉄筋で1.2〜2.8倍となる。4)式(2)は、供試体の下部に埋め込まれた鉄筋には適用可能であるが、ブリージング水の影響を受けやすい供試体の上部に埋め込まれた鉄筋に適用するためには、もう少し検討が必要である。 |
PDFファイル名 | 004-01-0034.pdf |