種別 | 論文 |
主題 | ポリエチレン繊維補強コンクリートによる試験舗装に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡本直(三井建設技術研究所) |
連名者1 | 小林是則(三井石油化学工業ポリマー応用研究所) |
連名者2 | 末吉正二(三井道路技術研究所) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 169 |
末尾ページ | 172 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1 はじめに 繊維補強コンクリートは、従来のコンクリートの弱点である脆性を改善できることから、新しい複合材料として様々な研究が各方面で活発に行なわれるようになってきた。今回の報告は、コンクリートの靱性の向上に優れた特性を発揮するポリエチレン繊維補強コンクリート(PFRC)を道路舗装に適用するための実用化研究の一環として、昭和56年12月に三井石油化学(株)大竹工場の敷地内道路に試験舗装を実施し、配合に関する考え方、施工性、各種材料特性等についてまとめたものである。 6 まとめ 以上の施工および実験結果をまとめてみると次のようなことが言えよう。1)新しい試みとして行なった現場におけるアジテータ車へのポリエチレン繊維の直接投入法は、高流動化剤を利用することによりスランプ5cm程度の硬練りコンクリートにも十分使えることが確認された。なお今回は繊維の分散性を良くするため4m3アジテータ車で3.5m2のコンクリートを運搬した。繊維の投入に要した時間は2分〜5分程度であった。また混入率2.0%においてもファイバーボールは出来ず順調に施工出来た。2)繊維混入率とスランプの低下は砂率を補正することにより、ほぼ一定の関係となり0.5%の混入率について3cm程度のスランプが低下した。3)アジテータ車への繊維残留率は混入量に関係なく0.4%程度であった。4)曲げ試験の結果からポリエチレン繊維を混入したコンクリートはプレーンコンクリートに比べて著しくタフネス(じん性)が増大し、2.0%の混入率のコンクリートの結果が最も良いタフネスを示した。5)繊維混入によるコンクリート表面の仕上げに対する影響はほとんどなく、平坦性試験やすべり抵抗試験においてもプレーンコンクリートに対して遜色のない結果が得られた。6)今回のような施工方法によるPFRCの道路舗装は従来のコンクリートによる舗装に比べて、それほど施工性も変らずにタフネスに富んだ舗装面が得られることが確認できた。今後も、スパイクタイア等に対する摩耗性能の確認を行なうなどしてより一層の実用化に向けての検討を進めていくつもりである。 |
PDFファイル名 | 004-01-0043.pdf |