種別 論文
主題 AE波動によるコンクリート材料の破壊機構の解明
副題
筆頭著者 大津政康(熊本大学工学部)
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キーワード
4
先頭ページ 173
末尾ページ 176
年度 1982
要旨 1.はじめに
 アコースティツク・エミッション(AE)現象とは、固体内部の徽小破壊により発生する弾性波動現象である。それは、主破壊前の徽小破壊の段階で検出されることから、欠陥箇所の検出などを目的とする非破壊試験として様々な分野へのAEの適用が試みられている。材料の破壊挙動と関連したAEの諸特性は、いくつかの分析パラメーターにより研究されているが、主に周波数分析などによって検討されている個々のAE波動は発生機構と直接に関係した情報を含む注目すべきパラメーターである。したがって、コンクリート材料の破壊機構の解明にも有益な情報をもたらすものと期待される。本報告は、このような意図のもとに、コンクリート材料の破壊機構の解明を目的としたAE波動の波形解析法について考察を行ったものである。
5.結論
 本報告では、コンクリート材料の破壊機構の解明を目的としたAE波動の波形解析法について検討を行った。そして、引張クラックにより発生したAE波動に逆合積法を適用し、破壊機構の動力学要因について考察を行った。これより、次のような結果が得られた。(1)AE波動の波形解析法について考察し、破壊機構が転位モデルの諸量を決定することにより解明できることを明らかにした。それは、転位の位置と運動学的要因と動力学的要因の3種類である。(2)割裂試験により得られたAE波動に周波数領域での逆合積法を適用し、破壊機構の動力学的要因の決定を試みた。その結果、逆合積の有効性が確かめられ、さらに、周波数領域でのスペクトルから転位関数の立ち上がり時間を決定する可能性が認められた。また、転位関数も求めたが、その結果によれば立ち上がり時間は10μsec程度であった。
PDFファイル名 004-01-0044.pdf


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