種別 | 論文 |
主題 | マスコンクリートの温度応力発生メカニズムに関する検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 田辺忠顕(名古屋大学工学部) |
連名者1 | 原口晃(電力中央研究所) |
連名者2 | 石川雅美(法政大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 225 |
末尾ページ | 228 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1 まえがき マスコンクリートの温度応力を解析的にあらわすためには、その発生メカニズムを的確に把握することが必要である。温度応力発生のメカニズムは従来から、外部拘束と内部拘束の、二つの要因から論じられている。しかし、外部拘束については水平方向の温度変位を単に拘束するものと考えられているだけであって、その実体には不明な点が多い。本研究では、実測と解析との対比から外部拘束の実体を検討したものである。その手段として、コンクリート有効応力計を原子力発電所基礎マットに埋設し、温度応力を直接実測した。この結果をもとに、外部拘束を検討する上での問題点を抽出すると同時に、今回新しく考案した「コンクリート継目すべり計」を用い、実験によって、はじめてコンクリート相互リフト間の水平方向拘束係数を測定した。この実験から得られた拘束係数を用いて、さらに様々な解析をおこなった。 6 結論 a)外部拘束は打継目の処理いかんによって大きく影響されるが重要な要点は外部拘束が水平方向拘束と鉛直方向拘束に分類され、それぞれの拘束が前記の要因によって影響されることである。b)水平方向の拘束係数は、材令1日以内で著しく増進しその後は増加傾向がゆるやかになる。また現在原子力発電所基礎マットに使用される条件下で材令7日において20000kg/cm2/cm程度が適切なようである。c)打継目を「はつり仕上げ」とした場合に比べ無処理では水平方向の拘束係数は3割程度低下する。d)現場実測結果と解析結果とを比較すると鉛直方向拘束は水平方向拘束に比べかなり小さいと考えられ、鉛直方向の拘束を促す外部要因としては自重の要因が大きいようである。すなわち、水平拘束は打継面の付着が仮に少なくっても物理的摩擦抵抗は大きくなるのに対し、付着力が少ない場合の鉛直方向の拘束は自重分程度のようである。過去に考えられていた外部拘束はこれら各種要因の結合と考えられ熱応力ひびわれを的格に推定するためにはさらにこれらの要因の詳少な検討が必要である。 |
PDFファイル名 | 004-01-0057.pdf |