種別 論文
主題 デイープビームのせん断耐荷機構のFEM解析による評価
副題
筆頭著者 二羽淳一郎(東京大学大学院)
連名者1 中根宏行(東京大学工学部)
連名者2 岡村甫(東京大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 241
末尾ページ 244
年度 1982
要旨 1. はじめに
ディープビームは、載荷点および支点における鉛直方向の応力の影響が大きい部材であり、その挙動はa/d≧3程度の梁とは異なって、斜めひびわれの発生以後も、かなりの荷重の増加に抵抗する。そのせん断耐荷力に対しては、多くの算定式が提案されているのだが、その多くは実験から得られたデータを基礎にした実験式であり一般的に耐荷機構を明確にし、さらにその耐荷機構に基づいて耐荷力を算定していくという方向での研究は少ないのが現状である。実験的に認められるディープビームの破壊モードとしては、載荷点と支点間を結ぶコンクリートストラットの圧縮破壊型と、顕著な斜めひびわれの発生後、その伸展に伴って滑る、ずれ破壊型があるように思われる。このうち、ディープビーム内部の2軸の応力状態が比較的一様に近い状態で破壊すると思われる圧縮破壊型については、2次元非線形のFEMによる解析が有効であると考えられる。そこで、ディープビームの破壊実験を行なって、FEM解析の妥当牲を検証し、さらにその解析結果に基づいて耐荷機構を考え、耐荷力算定を行なう方法について考察した。
7 むすび
 ディープビームについて、2次元非線形のFEM解析および検証実験を行なった結果、以下のことが明らかとなった。1)a/d1≦0.5程度で、圧縮型の破壊モードを示すディープビームに対しては、FEMによる解析は非常に有効であり、破壊モード、せん断耐荷力、荷重−変位関係など、実際の挙動をかなり正確に推定することができる。2)圧縮型の破壊モードを示すディープビームのせん断耐荷力には、支圧板の大きさrの影響が著しい。しかし、既往のいくつかの算定式では、その式中に含まれているrの影響の評価が十分ではなく、今回行なったrを変化させた実験の耐荷力を程良く推定できなかった。3)FEMによる解析では、rの変化にかかわらず、実験結果をかなり正確に推定しており、FEMにより予測される応力の流れ、大きさなどの情報に基づいて、実際のディープビームの耐荷機構をうまくモデル化できれば、かなり精度の良い耐荷力算定式が得られると思われる。
PDFファイル名 004-01-0061.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る