種別 論文
主題 PCばりにおけるスターラップの分担せん断力
副題
筆頭著者 松下博通(九州大学工学部)
連名者1 足立徹(九州大学大学院)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 317
末尾ページ 320
年度 1982
要旨 1.まえがき
 せん断補強鉄筋が配置されていない部材にせん断力による斜引張ひびわれが発生すると、その時のせん断力よりごくわずかのせん断力の増加でせん断破壊が生じる。この種の破壊は急激に起るため、はりでは常にある程度以上のせん断補強鉄筋を配置する必要がある。現在のせん断力に対する設計方法では、作用せん断力はコンクリート分担せん断力とせん断補強鉄筋分担せん断力で受けもたれるとされ、疲労荷重に対してはコンクリートの分担せん断力を静的荷重の場合の1/2とするように決められている。軸圧縮力が作用する場合には、コンクリート分担せん断力は係数βn=Mo/Mdにより増大させてあるが、せん断補強鉄筋分担せん断力は変化しないとされている。しかし軸圧縮力が作用すれば斜引張ひびわれの傾斜は緩やかになり、1本の斜引張ひびわれと交差するせん断補強鉄筋が増すためせん断耐力におけるせん断補強鉄筋の効果は大きくなると予想される。また、せん断補強鉄筋は折り曲げ部を有するため、疲労強度を直線棒鋼の50%に低減するよう定められているが、せん断補強鉄筋として用いた場合に折り曲げ部の応力がひびわれ部の応力より小さければ50%もの低減は必要なくなる。そこで本研究は、プレストレスを変化させたPCばりの静的載荷試験を行ない、軸圧縮力が作用する場合の断面内せん断力分担を調べるとともに、せん断補強鉄筋の応力性状を明らかにしようとしたものである。
4.結論
 本実験で得られた結果をまとめると次のようになる。(1)コンクリート分担せん断力は、軸圧縮力が作用する場合、現在の設計方法による計算値より大きくなる。(2)軸圧縮力を受ける場合、斜引張ひびわれの傾斜が緩やかになり、スターラップ分担せん断力は増大する。(3)1本のスターラップにおいて応力は高さ方向に一定ではなく、ひびわれ位置で最大となりひびわれ奥に行くに従い小さくなる分布を示すため、ひびわれから離れた折り曲げ部の応力はかなり小さくなる。
PDFファイル名 004-01-0080.pdf


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