種別 | 論文 |
主題 | プレキャストコンクリートトラス耐震要素の研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 川股重也(東北工業大学建築学科) |
連名者1 | 大沼正昭(東北工業大学建築学科) |
連名者2 | 荘田信彦(ピーエスコンクリート調査室) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 333 |
末尾ページ | 336 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1.序論 近年の日本の地震による建物の被害の中で、一文字型プランをもつ学校建築の桁行方向地震力による破壊が、数の上でも激しさの上でも際立っている。壁量の不足による耐力の低さと、短柱の存在による脆牲が主な原因と考えられており、壁の配置に対する構造計画的な配慮と、柱に対するX型配筋1)の例に見られるような部材性能の改善が重要であると思われる。しかし一文字型の校舎において、桁行方向に多量の壁を確保することは、平面計画上かなりの制約となることは避けられず、問題の根本的な解決のためには新しい構造形式の可能性をさぐる必要がある。1978年宮城県沖地震の際に、東北工業大学5号館は、一文字校舎の典型として、多数の柱がせん断破壊した。その後に行った同館の耐震補強の経験から、この種の建物の外壁面に鉄骨ブレースを配置することにより、耐震性能を著しく高めることができることがわかった2)3)。筆者らは、この方法を拡張して、建物の外壁面に沿ってプレキャストRCトラスを組合わせ、図1に例示するような耐震構面を形成する方法を開発中である。(特許申請中) 5.結論 単位トラスは3種類とも基本的に同一で、きわめて安定した性状を示した。耐力は部分トラスと同様に主筋の降伏強度に依存しており、パネルの配筋の差は初期剛性に多少の影響を与えるものの、全体の挙動に特に著しい影響は与えない。またパネル部分はトラス部材の耐力を発揮するのに十分な強度と剛性を持ち、キレツは生じるもののパネルのせん断変形による単位トラス全体の剛性低下は小さい。本トラスは層間変形角R=3/100に達する十分な変形能力と安定した履歴特性を示し、耐震要素として優れた性能を備えている。 |
PDFファイル名 | 004-01-0084.pdf |