種別 | 論文 |
主題 | 交番荷重を受ける部材の鉄筋の途中定着に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 石橋忠良(国鉄構造物設計事務所) |
連名者1 | 大坪正行(国鉄構造物設計事務所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 337 |
末尾ページ | 340 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1.まえがき 橋脚などは橋桁を支持する構造物であり、常時には主に鉛直力を受け、地震時には任意の方向の水平力を受ける。橋脚は経済牲などから曲げに対して必要でなくなった主鉄筋を躯体中間部でカットオフしているため、水平力作用側の主鉄筋はコンクリートの引張部に定着されることになる。また、橋脚は一般に大断面であるため、発生せん断応力度も小さく、施工牲なども考慮して、柱や梁ほどのせん断補強鉄筋量を配置していないのが現状である。本試験は53年6月に発生した宮城県沖地震による橋脚の被害も主鉄筋の途中定着部付近に生じたことをふまえ、途中定着部付近の力学的挙動と破壊性状を実験的に調査することにより、途中定着部付近の補強方法を解明し、構造物の耐震性を高めようとするものである。 4.あとがき 土木学会、コンクリート標準示方書によると、鉄筋をコンクリートの引張部に定着する場合には鉄筋は計算上曲げ応力を受ける必要のなくなった点から部材の有効高さに等しい距離だけ延長し、そこから必要な定着長以上延さなければならない。また、定着する位置では部材のせん断抵抗に余裕がなければならない、と規定されているが、本試験で、1δyの最初の荷重時では最大0.3dカットオフ点より下がった点の降伏荷重による曲げモーメントと直の鉄筋のみによる曲げ耐力とが等しくなっている。また、土木学会、示方書には規定されていないが、交番繰返し荷重を受ける部材ではじん性に対する検討も必要である。本試験で、カットオフした鉄筋のある部材は通常の部材と比べて、付着割裂破壊をおこしやすく、じん性も低下することがわかった。従って、交番繰返し荷重を受ける部材で鉄筋をカットオフしている場合には、じん性の低下を曲げ及びせん断耐力を向上させることで対処する必要があると思われる。 |
PDFファイル名 | 004-01-0085.pdf |