| 種別 | 論文 |
| 主題 | プレストレストコンクリートくいの靱性向上に関する研究 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 池田尚治（横浜国立大学工学部） |
| 連名者1 | 椿龍哉（横浜国立大学工学部） |
| 連名者2 | 山口隆裕（横浜国立大学工学部） |
| 連名者3 | |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 4 |
| 号 | |
| 先頭ページ | 365 |
| 末尾ページ | 368 |
| 年度 | 1982 |
| 要旨 | 1.緒言 高強度コンクリートを用いたプレストレストコンクリート杭(以下PC杭と記す)は施工性耐久性等に優れた特性を持つ反面工事中の折損事故や地震時のPC杭基礎の破壊に見られるように破壊時の靱性に大きな問題があるものと思われる。PC杭の破壊時の挙動については、既にいくつかの報告1)、2)があるが、それらの結果はPC杭の破壊時の靱性や安全性の問題に十分反映されておらず、またPC杭の靱性の定量的な把握やその改良についてはほとんど研究が報告されていないと思われる。本研究はPC杭の安全性の改善を図ることを目的として、現在広く用いられている市販のPO杭の靱性の把握と、その靱性向上に対する方策とを実験的に検討したものである。ここでは、靱牲の向上の方策として、異形鉄筋や無緊張PC鋼棒を付加することを試みた。 4.結論 高強度コンクリートを使用したPO杭は、鋼材比が小さい場合、降伏変位を若干越える変位のもとでPC鋼捧が破断し、極めて危険な破壊性状を示すことが明らかとなった。特にA種PC杭は極めて危険な破壊性状を示した。これを改善する方策としては、異形鉄筋を付加することが有効であることが認められた。また、無緊張のPC鋼捧を付加することもある程度有効であった。靱性向上の程度としては、市販のA種ならびにB種PC杭のそれぞれに対し、PC鋼棒と同本数、約2倍の量の異形鉄筋を付加することにより靱性率が2倍に向上することが示された。また、PC杭に鉄筋を付加することにより、PC鋼棒破断後もある程度の粘りのある挙動を与えることが可能であり、このことは、PC杭の破壊時の安全性を大幅に向上させることになるものと思われる。なお、本実験は、文部省科学研究費補助金・一般研究(B)を受けて行なわれたものであることを付記するとともに、本研究の遂行に御協力をいただいた関係各氏に感謝の意を表するものである。 |
| PDFファイル名 | 004-01-0092.pdf |