種別 論文
主題 X形配筋を用いた鉄筋コンクリート構造の耐震設計
副題
筆頭著者 南宏一(大阪工業大学工学部)
連名者1 若林實(京都大学防災研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 389
末尾ページ 392
年度 1982
要旨 1.はじめに
 筆者らは、従来より慣習とされている平行配筋法にかわって、主筋の一部ないしは全てを材の対角線方向にトラス状に配筋するX形配筋法によって、鉄筋コンクリート部材の耐震性能を材料コストの増加をともなわずに向上させることが可能であることを指摘した1)。その後、X形配筋を用いた部材の弾塑性性状および耐震性能に関する基礎資料を蓄積し、ほぼ、X形配筋に関する基本的な問題点を解決できる状況に至っている。一方、住宅・都市整備公団関西支社では、このX形配筋を大阪市内に建設される5階建の集合住宅に応用することが計画され、我国で最初のX形配筋による鉄筋コンクリート造建物が建設されることになった。本論はX形配筋柱の設計法の概要と、その設計式によって求められた構造諸元を持つX形配筋柱およびX形配筋柱を含む架構の耐震性能を検討するために行なわれた2、3の実験結果の概要を示し、X形配筋柱の耐震設計資料を提供するものである。
7.結論
 X形配筋柱の実用設計式試案によつて設計されたX形配筋を併用した柱材を含む架構は、曲げ破壊系の崩壊モードを示し、かつ優れた耐震性能を有することが、相似則を満足する柱材および部分架構に関する載荷実験によって確認された。また、提案の実用設計式試案および終局せん断強度評価の手法は、妥当でかつ合理的な内容をもつことが検証された。なお、X形配筋を併用した柱材の崩壊は、材端部における主筋の局部座屈およびコンクリートの圧壊によつて支配されるので、補助帯筋などを用いて適切な補強を行なうことが望まれる。
PDFファイル名 004-01-0098.pdf


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