種別 | 論文 |
主題 | 連層耐震壁を含む鉄骨鉄筋コンクリート架構の弾塑性挙動について |
副題 | |
筆頭著者 | 若林實(京都大学防災研究所) |
連名者1 | 南宏一(大阪工業大学工学部) |
連名者2 | 村上利憲(長谷川工務店構造技術開発室) |
連名者3 | 中岡章郎(長谷川工務店構造技術開発室) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 4 |
号 | |
先頭ページ | 397 |
末尾ページ | 400 |
年度 | 1982 |
要旨 | 1.はじめに 連層耐震壁を含む架構を必要かつ十分な強度と変形能力を有する耐震的な構造物とするためには、この連層耐震壁を曲げ破壊先行型として、架構のある特定層のせん断破壊等による崩壊を防止し、上下層への応力再分配を可能ならしめる方法が考えられる。しかし、現状の耐震壁の実験的研究はせん断破壊先行型の独立耐震壁に関する研究が主流であり、せん断破壊および曲げ破壊を生じる連層耐震壁を含む架構に関する実験的研究1)は少ないと思われる。本報告は、連層耐震壁を含む鉄骨鉄筋コンクリート架構の下層部における弾塑性挙動を実験的に検討し、履歴特性、各層における耐震壁の変形挙動、曲げおよびせん断剛性低下率、部材塑性率と架構塑性率などに関して報告するものである。 9.結語 壁板のせん断補強方法としては、縦横壁配筋よりも鉄筋ブレースを用いた方がエネルギー散逸量の大きい紡錘形の履歴曲線を示し、耐震性に富んでいる。境界ばりは連層耐震壁を含む架構の変形に追随し得る変形能力を有する部材とし、特に、曲げが支配的な連層耐震壁の場合には、上層部程変形能力を有する部材とする必要がある。壁板の変形性状として、せん断変形、曲げ変形、伸び変形成分を考慮した手法は壁板の変形性状が良く把握できるものと考えられる。なお、壁ばりを取り除いた影響としては、壁板の膨張が認められたが、変形性能、並びに、耐力に影響を与える要因にはならないと考えられる。鉄骨鉄筋コンクリート構造物は高層であり、連層耐震壁を含んでいる。従って、曲げの影響を受ける連層耐震壁を含む架橋の剛性評価としては、せん断剛性、および曲げ剛性の低下を共に考慮する必要性があると思われる。 |
PDFファイル名 | 004-01-0100.pdf |