種別 論文
主題 横真台柱用凝結遅延コンクリートの調合に関する考察
副題
筆頭著者 山根昭(竹中工務店東京本店)
連名者1 大垣洋一(竹中工務店東京本店)
連名者2 玉木稔(竹中工務店東京本店)
連名者3 倉橋均(竹中工務店東京本店)
連名者4  
連名者5  
キーワード
5
先頭ページ 61
末尾ページ 64
年度 1983
要旨 まえがき
建築工事において、地下部分の躯体を地上部分と併行して施行する逆打ち工法は、主として工期短縮のために行なわれる。SRC造建物の地下の鉄骨柱を、基礎杭施工と同時に杭頭部のコンクリート中に先行して建入れる工法では、この鉄骨柱が後に掘削された時に、地下階のSRC造本柱の鉄骨(スケルトン)となり、この先行する鉄骨柱を“構真柱”と称し、構真柱とその台となるコンクリート杭とを合わせて“構真台柱”と呼ばれる。
杭頭に凝結遅延コンクリートを使用する理由として;構真台柱の従来の方法は、杭コンクリートの打設後ただちに鉄骨柱を杭頭に挿入するが、掘削孔に作業員が入って構真柱の位置及び垂直精度を見ながら定位置に固定する作業を行なっていた。しかしこの方法では構真柱の位置の芯決め及び垂直精度は下げ振りの目視の精度にとどまり、また作業員の安全の面でも問題があった。近年地上から2方向の操作による芯決め装置が開発され、これにガイドを加えて柱頭の操作で位置及び垂直精度を高める方法が出現した。一方この芯決め装置のセット及び操作に1〜2時間を要し、この間に打設したコンクリートにこわばりを生じ、構真柱の位置及び精度に問題が生じることがあった。
本工法では杭頭コンクリートに凝結遅延剤を混和し、4〜5時間の凝結遅延によって安全かつ高い精度の施工を可能とすると同時に、翌朝12〜15時間後に構真柱の自立を可能にする初期強度を発現する調合を検討した。
本報告は、小田急本厚木駅ビル建設工事及び東京楽天地再開発I期の冬期と、大手センタービル新築工事の夏期及び中間期に行なった実験と実際施工時の管理試験結果の1部について概要を述べ、これらの結果から年間の各季節に推奨される構真台柱頭部の凝結遅延剤混和コンクリートの調合を提案した。
まとめ
逆打ち工法で構真台柱を地上操作で行う場合の杭頭部のコンクリートについて、3現場の実験および施工結果から、杭頭に使用する凝結遅延材混和コンクリートの年間の各季節に対応する推奨調合を提案し、表12に示した。安全で精度の高い横真台柱の施工の一助となれば幸いである。
PDFファイル名 005-01-0016.pdf


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