種別 論文
主題 場所打ちコンクリート杭のクサビを利用した杭頭処理に関する研究
副題
筆頭著者 吉田弥智(名古屋工業大学工学部)
連名者1 梅原秀哲(名古屋工業大学工学部)
連名者2 深津基之(矢作建設工業)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
5
先頭ページ 81
末尾ページ 84
年度 1983
要旨 まえがき
場所打ちコンクリート杭は、建設工事の基礎とLてかかせない工法の一つである。しかし施工時に発生するスライムやレイタンスなどで杭頭部の品質低下はさけられず、また構造物と剛結する鉄筋を保護するためにも、一般的に、設計天瑞から50〜100cm程度コンクリートを増し打ちし、硬化後、根切りの際、これを除去することを行っている。従来、この杭頭処理作業はブレーカー、ピックなどを用いて、はつりとる方法であったが、作業時の騒音、鼓動、粉塵などの公害原因や、長時間の過酷な労働による作業員の安全衛生面での問題、さらに、はつりがらの処分方法など、経済的にも、工期的にも多くの問題点があった。これらを解決するため、最近各種の工法が考案、開発されつつある。本研究で述べる杭頭処理工法は、孔中にクサビを貫入して、その拡張力でコンクリートに亀裂を生じさせる方法で、岩石の破壊などに古くから利用されているクサビをコンクリートに通用したものであり、特に直径600〜1500mm程度の杭に有効である。本研究は、この新しい坑頭処理工法について、クサビとコンクリートとの間のメカニズムにおよぽす要因を調査し、最も効率よくコンクリートに亀裂を生じさせる場合の要因の組み合わせを見い出すことによって、そのメカニズムを解明することを目的としている。そこで各要因の影響を調査するため、実物の1/2の半円筒型供武体で基礎実験を行い、その結果をもとにして実物大の供試体による本実験を行って、破壊の挙動を観察し、そのメカニズムを実験的に解明しようとした。
結論
今回の研究では、杭径1000mmの場所打ちコンクリート杭を対象として新しい坑頭処理工法のメカニズムを実検的に解明しようとしたが、それにより得られた結論を要約するならば以下のようになる。
1)鉄筋の付着カについてほ、鉄筋がシールされているので、破壊への影響はほとんどない。
2)破壊に至る拡張力を最も効率よく発生させるクサビの角度は4°が最適である。
3)クサビの載荷長については、破壊断面に引張応力を十分に働かせる長さが必要で、今回の杭径では100mmよりも200mmの方が効果がある。
4)今回の坑径では、孔数について8個の方が4個より効果的に破壊させることができた。またクサビによる破壊は、破壊しようとする断面のほぼ全域に亀裂が進展したときに生じると考えられる。
PDFファイル名 005-01-0021.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る