種別 論文
主題 造殻混練(Sand Enveloped with Cement)方式によるモルタルの流動性状に関する研究
副題
筆頭著者 伊東靖朗(リブコンエンジニアリング)
連名者1 辻幸和(群馬大学工学部)
連名者2 丸嶋紀夫(大成建設技術研究所)
連名者3 早川光敬(大成建設技術研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
5
先頭ページ 153
末尾ページ 156
年度 1983
要旨 まえがき
本研究は造殻混練(以下SECと称す)方式によるモルタルの流動性状を円筒型沈入試験装置によって測定したものである。フレッシュモルタルの流動性状を評価するための測定方法はこれまで種々のものが提案され、それぞれ目的に応じた特性値が用いられている。これらの方法のうち物体を流体中に貫入させ、その抵抗を測定する方法がある。本論文では重錘を加えて重量を変化させた円筒状の棒をモルタル中に鉛直方向に沈入させて求めた際の重量と沈入深さとの関係より、その流動性を評価する方法を考案して用いた。一般に水のような流体では、そこに浮いている物件の重量は、流体中に入った物件の体積と流体の密度の積と等しくなるという、アルキメデスの原理が成り立つ。これに対し、セメントペースト、モルタルおよびコンクリートのような流体ではこの原理が成立しないので、逆に両者の差より流体の特性を表現することができると考えたのである。そして上記試験方法による結果を、流体がその中に保持しうる物体の密度とその流体の密度との差で表現することにした。この方法により、練り混ぜ方法、混和剤の種類とその添加方法を変えたセメントペースト、およびモルタルの試験を行ったところ、この測定値の経時変化によって、各要因の影響が評価できることがわかった。特に練り混ぜ方法によりSECモルタルと従来法のモルタルとで流動性状の経時変化に明瞭な相違のあることが明らかになった。まとめ
モルタルの流動性を簡便に測定できる円筒型沈入試験を行い.その結果をアルキメデスの原理に対する不釣り合い部分を密度の単位で表示する方法を提案した。この沈入抵抗値ραHは流体がその中で保持しうる物体との密度の差であり、その流体が自らの密度以上の物体を分離させずに含むことができることを示している。所定の沈入探さに対する沈入抵抗値ραHは、テーブルフローの値とよい相関があることが認められた。さらに、この円筒型沈入試験は、サンプルをそれほど乱すことなく行えることから、型枠内に打込んだモルタルあるいはコンクリートの内部の性状を把握することもできる。沈入試験を時間をおいて行うことを併用することにより、モルタルあるいはコンクリートの材料分離性状についても評価できる可能性も認められた。練り混ぜ方法および混和剤の添加方法を変えたモルタルについて沈入試験を行った結果.SEC法によるモルタルが常に変化率が小さく、安定した性状を示すことが認められた。
PDFファイル名 005-01-0039.pdf


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