種別 | 論文 |
主題 | ダブルミキシングしたRCDコンクリートの振動締固め特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 飯田一彦(大成建設技術研究所) |
連名者1 | 堀米昇士朗(大成建設技術開発部) |
連名者2 | 桜井宏(大成建設技術研究所) |
連名者3 | 菅原輝夫(大成建設新潟支店) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 5 |
号 | |
先頭ページ | 165 |
末尾ページ | 168 |
年度 | 1983 |
要旨 | はじめに 本研究はSEC工法に関する基礎研究の一環として、RCD(Roller Compacted Dam)コンクリートの振動締固め特性に着目し、RCDコンクリートの練り混ぜ方法の相違が振動締固めに及ぼす影響を実験したものである。 RCD工法の練り混ぜ方法としては、SEC工法で行なわれている水を2度に分けて添加し練り混ぜする方法 (Double Mixsing:略称DM)と、一般に従来から行なわれている水を1度で投入する練り混ぜ方法(Single Mixising:略称SM)の2通りを行なった。 実験は起振機で同一振動を与え、DMとSMの振動締固め特性を.フレッシュなRCDコンクリ−トの沈下量、深さ方向の締固め密度分布、深さ方向の加速度分布、間隙水圧等により比較した。 なお、本実験に先立ち基礎実験として実施した貧配合モルタルの振動三軸試験結果よりモルタル分の挙動について次のことが分っている。DMとSMに繰り返し荷重をかけると、繰り返し回数第1回目ではDMはSMに比べて、動的応力、動弾性係数が約5〜10%程度大きい値を示した。またDM、SMともに.繰り返し回数の増加につれて動的応力、動弾性係数が急速に低下し、その程度はDMの方が大きく、繰り返し回数2〜10回までのDMの各値はSMより低い値となった。さらに20〜30回ではDM、SMともに動的応力,動弾性係数が低下しなくなったが、その値はDMの方がSMより大であった。すなわち.RCDコンクリートのモルタル分を,ダブルミキシング(DM)することにより,モルタル分の振動特性がSMとは異なるものとなり,これがRCDコンクリートのDMとSMの振動締固め特性の相違となって現われることが予測された。さらに、振動時加速度の伝播状況がDMとSMで異なることも推定された。これを明らかにする為に行なったのが今回の大型モールド振動締固め実験であり,以下,本実験の概要を紹介する。 結論 ダブルミキシング(DM)したRCDコンクリートを従来のシングルミキシング(SM)したものと同一締固め条件で締固めを行なったところ次の特性があった。 1)ダブルミキシングしたRCDコンクリートはシングルミキシングしたものより振動締固め時の沈下が早く特に初期の沈下量が大きい。 2)ダブルミキシングしたRCDコンクリートの加速度の伝播性は.シングルミキシングしたものより高い。 3)締固め密度もダブルミキシングしたものはシングルミキシングしたものより大きく、特にに底部での差が大きい。 以上より、RCDコンクリートを適切な1次水・結合材比(W1/C+F)で練りまぜることにより、振動締固め性を向上させることができる。またRCDコンクリートをSEC工法で行なわれているダブルミキシング(DM)することにより振動締固め性能を上げ、振動転圧締固め層厚の増大が期待できる。 今後、現場での実大実験を行うとともに現場で施工可能な最適な配合の研究、また.同時にDMに伴なう減少の基礎的な研究等を進める予定である。 |
PDFファイル名 | 005-01-0042.pdf |