種別 論文
主題 弾塑性地震応答に及ぼす部材モデルの効果
副題
筆頭著者 塩原等(東京大学大学院)
連名者1 小谷俊介(東京大学工学部)
連名者2 青山博之(東京大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
5
先頭ページ 217
末尾ページ 220
年度 1983
要旨
部材を最小構成単位とした弾塑性解析は、蓄積の豊富な既往の部材実験の結果と対照して、建物の損傷量を正確に推定できる利点がある。しかし鉄筋コンクリートの柱・梁の弾塑性挙動で、(1)損傷が危険断面だけに集中せずスパン中央に向かって拡がること、(2)剛性が部材の変形履歴に依存する特徴がある。部材の剛性を評価するにはこのふたつに対するモデル化が必要で、そのうち部材の損傷が材軸に沿って分布する状態をモデル化したのが「部材モデル」であり、変位履歴に応じて、損傷部分の剛性低下を表わしたのが履歴モデルである。この部材を最小構成単位とする建物の弾塑性解析のために、これまでに数多くの部材モデルと復元カモデルが提案されている。それらのうち特に復元カモデルについてはそれぞれの特性の比較や地震応答に及ぼす影響を調べた研究も多い。しかしながら部材モデルについては比較検討された例は少なく、モデルの相互関係や精度については良く知られていない。そこで本論文ではいくつかの部材モデルについてそれらの特色を明確にし、同一の復元力モデルを用い.仮想的に載荷条件を模して、数値実験により挙動を比較し、さらに2層1スパンの骨組の地震応答解析を行なって、部材モデルの応答に及ぼす効果を検討する。
結論
部材モデルとして、材端弾塑性モデル.分割ばりモデル、柔性分布モデルについてそれらの特性を検討して次のような結論を得た。
1.逆対称曲げに対する復元カモデルを用いることにより,純曲げ荷重では降伏剛性が大きくなる傾向があり,材端バネモデルでは特に著しく、柔性分布モデルは材端ばねモデルと分割ばりモデルの中間的性質となる。
2.反曲点の移動を伴なう定振幅強制変位載荷で梁端の仕事量は、分割ばりモデルが最も小さいが、離散ばねモデルを精解とすると、分割ばね、材端ばねモデルは甲乙つけ難い。
3.応答解析を行なうと、構造物全体の応答波形は.材端ばねモデル・分割ばりモデルとも似ている。しかし,部材端の応答では、分割ばりモデルに、変形の集中と残留変形が大きくなる傾向が見られた。
PDFファイル名 005-01-0055.pdf


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