種別 論文
主題 複鉄筋コンクリートはりの靭性評価
副題
筆頭著者 小柳洽(岐阜大学工学部)
連名者1 六郷恵哲(岐阜大学工学部)
連名者2 内田裕市(岐阜大学大学院)
連名者3 岩瀬裕之(岐阜大学大学院)
連名者4  
連名者5  
キーワード
5
先頭ページ 333
末尾ページ 336
年度 1983
要旨 まえがき
コンクリート構造物や構造部材には耐力ばかりでなく十分な靭性が必要とされている。靭性は材料レベルにおいては、一般に材料が破壊を生じる際の消散エネルギーや吸収エネルギー量(消散エネルギー+ひずみエネルギー)で表わされるエネルギー吸収能力によって評価するとが多い。構造物および部材レベルにおいても靭性を溝造物や部材のもつエネルギー吸収能力で評価することは可能である。筆者らは、曲げを受ける単鉄筋はりの破壊過程において、はり上縁ひずみが増加し曲率が増加しても引張鉄筋ひずみが増加から減少に転ずる点(R点)が存在し、この点までにはり全体で消散するエネルギー量ははりの靭性をよく表わしていること等を報告した。R点は降伏点や最大耐力点とならんではりの塑性変形を特徴づけ物理的に明確な意味をもつ点である。
本研究においては、より一般化して複鉄筋はりを対象とし、曲げ荷重を受けるはりの靭性におよぼすコンクリートならびに鉄筋の材料特佐、鉄筋量および軸力の影響について解析した。さらに、コンクリートの種類と圧縮鉄筋量の異なる複鉄筋はりの載荷実鹸を行い、解析的に導いた結果との比較を行った。
結論
本研究で得られた結果を要約すると次のようになる。
(1)曲げと軸圧縮力とを受ける複鉄筋はりの破壊過程において、引張鉄筋ひずみが減少に転ずる点(R点)が存在する。このR点以後、はりの耐力は急激に低下する、R点におけるはり上縁ひずみεcrおよび引張鉄筋ひずみεsrは、コンクリートの圧縮応力ひずみ曲線とはりの断面条件から求めることができる。
(2)R点までのはり全体の消散エネルギーWitにおよぼす圧縮鉄筋の効果のうち、圧縮鉄筋それ自身が塑性変形することによる効果は極めて小さいが、引破鉄筋で消散するエネルギーWistを増加させる効果は大である。
また、軸圧縮力が作用すると引張鉄筋の消散エネルギーWistは減少する。
PDFファイル名 005-01-0084.pdf


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