種別 | 論文 |
主題 | RCπ形ラーメンはしの臨界載荷試験結果とその非線形解析 |
副題 | |
筆頭著者 | 後藤祐司(日本道路公団試験所) |
連名者1 | 洞毛隆(日本電子計算システム二部) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 5 |
号 | |
先頭ページ | 437 |
末尾ページ | 440 |
年度 | 1983 |
要旨 | 概要 中央自動車道大月ジャンクションの改良に伴い、高速道路上に架橋されている前原オーバーブリッジが、追加ランプの建設に支障となった。今回、このオーバープリッジを撤去する前に、破壊近傍まで載荷し種々の測定を行なった。この載荷試験の目的は、これまであまり行なわれたことのない、不静定構造形式の実橋を終局状態まで載荷し、破壊耐力、破壊様式および破壊に到るまでの変形状況等を確認することであったが、計画段階で考えていた予想耐力を超えて、載荷能力の40Otを過ぎても終局に到らず、結局434tまで載荷したところで、載荷能力の限界となり試験は中止された。 しかしながら、得られたデータから線形計算で予想されるよりもはるかに大きな耐力をもつことが判明し、不静定構造特有のプラスチックヒンジの発生に伴うモーメントの再分配により耐力増加が顕著であることも明らかにされた。 更に、この実橋載荷試験を通して、i)PC構造で、しかもモーメントの再分配を起こす不静定構造に対し、材料の非線形性を考慮し、ひびわれ発生から終局に到るまでの構造物全体の応力・歪をを適確に推定する計算法あるいは解析法の確立されたものがないことii)試験の都合上、スパンセンター載荷のみ実施したが、他の位置あるいは水平カが作用した場合の性状は明らかに出来ず.構造物全体としての耐力の判定が出来ないこと、等の問題点が明らかとなった。これらの諸点を解明すべく、前原オーバーブリッジをモデルとして、PC不静定構造形式に対し、塑性化領域塑まで追従できる非線形解析法を新たに開発し、実験結果と比較し、よい一致を見たので、ここに得られた結果を報告する。 結論 実橋載荷試験と、これの非線形解析結果を通して次の事が明らかにされた。 1)PC構造の破壊耐力は・設計荷重と比較して、きわめて大きい。(設計計算によれは、設計荷重に対するコンクリートの許容引張応力度の制限で断面が決定されている) 2)不静定構造にもとづく・モーメントの再分配が生じていることが、実験的にに明確にされ、非線形解析法でもこれを精度よくシミュレートできた。 5)今回開発した非線形プログラムは、種々の検討課題は残しているが、PC不静定構造全体としての挙動をひびわれ発生から終局に到るまでよく近似している。 |
PDFファイル名 | 005-01-0110.pdf |