種別 | 論文 |
主題 | 高強度コンクリートを用いたIII種プレストレストコンクリート部材に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 六車熙(京都大学工学部) |
連名者1 | 渡辺史夫(京都大学工学部) |
連名者2 | 小倉正恒(清水建設設計部) |
連名者3 | 紺谷修(京都大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 5 |
号 | |
先頭ページ | 449 |
末尾ページ | 452 |
年度 | 1983 |
要旨 | 序文 III種プレストレストコンクリート構造は、長期荷重下でのたわみ、ひびわれ等を容易に制御できる反面、プレストレス導入に伴って曲げ靭性が低下する。曲げ靭性の改善の一方法として、コンクリート圧縮強度を増大させることが考えられるが、一方コンクリート圧縮強度の増大は引張強度をも増大させるため、曲げひびわれ発生時における解放引張力が大きくなり不連続な挙動を示したり、以後のひびわれ分散性が悪くなる可能性がある。 本報告は、これらの点について、4種類の圧縮強度をもつコンクリートを使用したRC、III種PCはり計8本によって実験的研究を行ない、考察を加えたものである。 結論 本実験結果より以下の諸事実が明らかになった。 (1)コンクリ−ト強度の増大により曲げひびわれ荷重は増大する。また、PRCシリーズにおいてはひびわれの分散性は悪くなるが、長期荷重下における最大曲げひびわれ幅にはほとんど影響を与えない。 (2)III種PC部材の断面曲率じん性は、コンクリートの圧縮強度が増大すると大幅に改善される。また、曲率靭性は従来と同様にPC鋼材をも含んだ鉄筋係数((1)式で定義)で評価できる。 (3)高強度コンクリートの使用により曲げ靭性は大幅に改善される。しかしながら、それに伴ってPC鋼材伸びも大きくなり、本実験においても見られたように極端な場合には破断に至るため、何らかの鋼材伸びに対する限界値を設定してやる必要があろう。 以上の結果は、本実験の範囲に対して得られたもので普通鉄筋量、PC鋼材量の他のくみ合わせに対しても、実験により、長期荷重下でのひびわれ幅、終局時における曲率靭性率につき調査を進めていく必要があろう。 |
PDFファイル名 | 005-01-0113.pdf |