種別 論文
主題 材料分離が流動化コンクリートの硬化後の諸性質に及ぼす影響
副題
筆頭著者 島弘(徳島大学大学院)
連名者1 水口裕之(徳島大学工学部)
連名者2 和田寿天(旭コンクリート工業)
連名者3 河野清(徳島大学工学都)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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末尾ページ 8
年度 1984
要旨 1.まえがき
 コンクリートの均等性がそこなわれる材料分離は、施工中に起こる骨材、主として粗骨材の分離と打込み後に生ずるブリ-ジングとに大別できる。コンクリートは、比重および粒子の大きさがかなり異なる材料の集合体であるので、材料分離を起こしやすく、これを完全になくすことは不可能である。とくに、施工性の改善を目的として、最近多く使用されるようになった流動化コンクリートは、材料分離を生じやすいといわれている。したがって、材料分離による影響を考慮して、より合理的にコンクリート構造物を設計するためには、硬化したコンクリートの性質に及ばす材料分離の影響を定量的に調査する必要がある。ブリ-ジングが硬化したコンクリートの性質に及ばす影響に関する研究は古くから行われており、また振動締固めによる粗骨材の分離の影響も研究されている。しかし、これらの研究は、ブリ-ジングあるいは粗骨材の分離の一方だけの影響に関するものであり、ブリ-ジングおよび粗骨材の影響を同時に定量的に研究したものはほとんど見あたらないようである。本研究は、流動化コンクリートを対象として、ブリ-ジングおよび粗骨材の分析の程度を変化きせた壁状供試体を製作し.材料分離が硬化したコンクリートの諸性質に及ぼす影響を調査、検討したものである。
4.まとめ
 研究結果をまとめると、本実験の範囲では、次のとうりである。
(1)粗骨材の分離の程度は、スランプあるいは打込み高さより、振動時間による影響が大きい。
(2)打込み高さが高いときほは.粗骨材の分離の程度が大きくなると、ブリ-ジング量も大となる。
(3)粗骨材の分離のない供試体の圧縮強度および引張強度は、高さ方向にほぼ直線的に変するが.粗骨材が分離すると、上端よりいくらか下の部分で最も小さくなり、最上部はそれよりも強くなる傾向がある。
(4)材料分離を起こした壁状供試体の圧縮強度および引張強度の分布は、コンクリートの配合によるブリ-ジングの程度および粗骨材の分離の程度を用いてモデル化できる。
(5)ヤング係数および動ヤング係数は、供試体の下部ほど大きく、10〜25mm骨材量の変化と相関がある。
(6)曲げ強度およびポアソン比に及ぼす材料分離の影響は、一定の傾向を示していない。
PDFファイル名 006-01-0002.pdf


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