種別 論文
主題 フェロニッケルスラグ細骨材を用いたコンクリートの耐凍害性
副題
筆頭著者 小林正几(法政大学工学部)
連名者1 田中弘(法政大学工学部)
連名者2 高橋幸一(法政大学工学部)
連名者3 前原泰史(法政大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 73
末尾ページ 76
年度 1984
要旨 1.まえがき
 最近のわが国では骨材資源の枯渇化に伴う問題がますます深刻化してきたため、未利用資源を有効に活用してこの問題に対処することが緊急を要する課題となっている。フェロニッケルの製造時に副産されるフェロニッケルスラグは年間で産出量は200万ton程に過ぎないが、一部が製鉄原料、路盤等に利用されているほかは、大半が埋立材その他として廃棄されているため細骨材としての資源化に深い関心が寄せられている。とくにこのフェロニッケルスラグ細骨材に関しては.製練所の立地条件にてらし、普通細骨材の賦存量に乏しい地域で副産されるものであるため、活用に対する地域的なニ-ズはきわめて大きいといわれている。しかし、この種の細骨材についての開発研究は比較的最近に始められたものであるため、広汎な実用化をはかるうえでは解明すべき問題点を多く残していると考えられる。すなわち、品質の実態についてはこれまでの研究報告資料によりかなり明らかにされており、また使用実績に関しても10年程度にわたる道路、工事等でのコンクリート施設における良好な結果からみて.一般のコンクリ-ト工事に利用しえる見透しはかなり高いものとは思われるが、しかし耐久性等基礎的な検討事項に関しては未解明のまま問題が残されている。
 本報告は、フェロニッケルスラグ細骨材を用いたコンクリートの耐久性について検討するため、わが国の製練所で量産された代表的な7種のものを対象として、コンクリートの凍結融解試験ならびに気泡組織に関する試験を行った結果を示し、一般のAEコンクリートとして用いる場合の問題点について論じようとするものである。
5.結論
 実験の範囲内より次のことがいえると思われる。すなわち、フェロニッケルスラグ細骨材はコンクリート強度の長期安定性について、なお検討すべき問題点を残してはいるが、製造にあたって粒度分布を標準範囲内におさめ、細骨材率を適切に定めて用いるのであれば、凍結融解に対する抵抗性は一般の場合と同様、気泡間隔係数によって支配され、所要の耐久性を付与することは十分可能であると思われる。
PDFファイル名 006-01-0019.pdf


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