種別 | 論文 |
主題 | 再生コンクリートの舗装への利用に関する実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 福田萬大(大成道路技術研究所) |
連名者1 | 中丸貢(大成道路技術研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 89 |
末尾ページ | 92 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1 まえがき コンクリート構造物の解体に伴って発生するコンクリート廃棄物は、これまで、擁壁の裏込め、割栗石等への利用の他は、大部分、埋立て等に破棄されてきたようであるが、近年、特に都市部においては、これの廃棄場所を確保する事も困難となり、処理方法に困窮しているのが現状である。そこで、これをクラッシヤ-により破砕し再度骨材として利用する事は、コンクリート廃業物処理問題の1解決策として、また省資源、省エネルギ-の面からも有意義な事であると思われる。 再生骨材の舗装への利用方法としては、路盤材料、舗装用コンクリート材料、アスファルト舗装材料等考えられるが、我が国における利用実績は、現在の所、わずかに路盤材料として便われているにすぎない。一方、欧米では、再生骨材や骨材規格に適合しない低品質骨材をリ-ンコンクリート(貧配合コンクリート)に利用し、これをコンクリート舗装やアスファルト舗装のセメント安定処理路盤として用いたり、また、複合コンクリート舗装(下層にリ-ンコンクリートを打設し直ちに普通コンクリートを一体に打継ぐ舗装)の下層コンクリートとして用いる方法も検討されている。 本報告は、再生骨材を用いた再生コンクリートの諸性質の一部として、曲げ強度、圧縮強度およびヤング率、乾燥収縮、凍結融解に対する耐久性、すりへり抵抗性について実験的に求め、既往の実験結果と比較検討するとともに、再生コンクリートの舗装への適用について若干の検討を行った結果を述へたものである。 5 まとめ 本実験結果をまとめると以下のようである。 (1)再生コンクリートの骨材の組み合わせとしては、破砕した再生骨材の5mm未満(細骨材)は30%程度であることから、粗骨材には全て再生租骨材を、細骨材には天然と再生の混合砂を使用する可能性が最も大きいと思われる。 (2)再生コンクリートの曲げ強度、圧縮強度、ヤング率、乾燥収縮率、凍結融解に対する耐久性およびすりへり抵抗性は、再生細骨材の置き換え率が増えるに従って低下する。 (3)再生コンクリートの圧縮強度と曲げ強度との関係は、どの骨材の組み合わせについてもほぼ直線的関係にあり、圧縮強度に対する曲げ強度の値は1/5〜1/8の範囲で普通コンクリートと同程度である(図-3参照)。 (4)再生コンクリートの圧縮強度とヤング率との関係は、各骨材の組み合わせごとにほぼ直線関係にあるが、同一強度に対するヤング率は再生細骨材の置き換え率が増えると小さくなる。 (5)再生コンクリートを舗装に用いる場合は、すりへり作用の少ない場所(歩道、自転車道、駐車場等)に用いるのが適当と考えられる。 |
PDFファイル名 | 006-01-0023.pdf |