種別 論文
主題 混和剤の異なるコンクリートの混練りした場合の基本的性質
副題
筆頭著者 依田彰彦(足利工業大学工学部)
連名者1 枝広英俊(芝浦工業大学工学部)
連名者2 横室隆(足利工業大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 137
末尾ページ 140
年度 1984
要旨 1.まえがき
 最近、同一工事現場に納入されるレデ-ミクストコンクリート(以下「生コン」と略す)は、建設工事の大型化に伴う生コン工場の出荷能力不足や、共同販売制の実施、あるいは生コン工場での出荷量調整などの理由により複数の工場から共同納入されることがある。そのために使用材料の種類が異なったり、材質やコンクリートの品質及び品質管理に格差があるコンクリートを同時に使用せざるを得ない場合が生じているようである。
 しかし、現在これらに関する調査や研究は少なく、工事現場において十分な検討や対策が行われず混用される可能性も考えられるため、本研究ではその一例として、銘柄の異なる化学混和剤を用いたコンクリートを混練りした場合の基本的性質を明確にし、遜色の有無及び程度を確認する目的で材令1年迄の実験研究を行ったので、その結果について報告する。
7.まとめ
 本研究により混合コンクリートの基本的性質について、下記のことが明確となった。
(a)ワ-カビリチ-は良好で、スランプ、空気量、プリ-ジング量は単独相互のほぼ中間的な値になる。
(b)混合コンクリートの凝結時間は、始発・終結時間とも若干遅延する傾向にある。
(c)圧縮・曲げ・引張強度及び静弾性係数は、樹脂系AE剤と他の化学混和剤を用いたコンクリートの混合の組合せによっては、何らか低下を生じる懸念がある。
(d)長さ変化率及び重量変化率は、単独種相互の平均に比べわずかではあるが大きくなる傾向にある。
(e)中性化深さや凍結融解による相対動弾性係数等は、混合による遜色は認め難い。
(f)以上のよう銘柄の異なる化学混和剤を用いたコンクリートを混練りすると、一般的には単独コンクリート相互の中間的な値となるが、混和剤の種類によっては主成分や副成分、あるいは比重差などの影響もあってか凝結時間、各種強度、長さ変化率などの諸性状に何らかの品質低下を及ぼす場合がある。従って実用上は銘柄の異なる化学混和剤を用いたコンクリートを混用することは回避することが望ましいが、やむを得ず数社の生コン工場から同時納入される場合は、打設区画の検討をはじめ、同一混和剤の使用の義務付けや、その他責任の所在の明確化も含めて適切な対策や措置をあらかじめ必要としよう。
PDFファイル名 006-01-0035.pdf


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