種別 | 論文 |
主題 | 中性化および海水作用によるコンクリート中の鉄筋の腐食について |
副題 | |
筆頭著者 | 佐伯昇(北海道大学工学部) |
連名者1 | 高田宣之(北海道大学工学部) |
連名者2 | 藤田嘉夫(北海道大学工学部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 169 |
末尾ページ | 172 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.まえがき コンクリート構造物において、数十年を越えるものが数多くなり、それにつれてコンクリート構造物の鉄筋の腐食に関する報告が多数みられるようになった。これはコンクリートの耐久性にすべて問題があるというよりは、むしろこれまで見過ごされてきたものが、ここ数年の点検によって集中的に出て来たもので、構造物の供用期間中の維持管理の必要性を忘れていたためでもある。すなわちコンクリート構造物は良い環境条件であれば腐食は問題ではないが、厳しい環境条件では腐食が起る可能性があるということで、古い調査結果からも言われていたことである。コンクリート中の鉄筋の腐食は中性化や塩素イオンなとの作用によって長年月を経て徐々に進行し、特に、ひびわれなどによって鉄筋表面部が露出すると、これらの影響は大きくなる。本研究は中性化と海水作用を受ける鉄筋コンクリート部材を対象として、両引き試験用の供試体を用いて、鉄筋に応力を載荷した状態で、炭酸化および海水浸透の促進を行い、恒温恒湿室に放置して腐食を観察し、鉄筋応力、ひびわれ、かぶりによる腐食の影響について検討したものである。 5.結論 (1)かぶりコンクリートのひびわれによって、鉄筋近傍の炭酸化はひびわれが無い部分に比してかぶり2〜3cmで約2倍、かぶり5cmではひびわれの有無による差ははとんどない。 (2)同様に塩分の浸透はひびわれによって、かぶり2〜3cmの場合1.2〜1.5倍程度である。 (3)コンクリート中の鉄筋近傍の炭酸化と塩分濃度の度合によって腐食が発生し、その発生する限界線は塩分濃度の増加によって、ほぼ直線的にpH値が増加する直線となる。 |
PDFファイル名 | 006-01-0043.pdf |