種別 論文
主題 札幌近郊の安山岩砕石のアルカリ・シリカ反応の可能性について
副題
筆頭著者 洪悦郎(北海道大学工学部)
連名者1 鎌田英治(北海道大学工学部)
連名者2 田畑雅幸(北海道大学工学部)
連名者3 村上雅一(北海道大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 249
末尾ページ 252
年度 1984
要旨 1.まえがき
 近年、輝石安山岩砕石を用いたコンクリートのアルカリ・シリカ反応による労化劣化が問題となり、社会的な反響を呼んでいる。北海道産の骨材についても、ある種の輝石安山岩が高アルカリの条件で有害な膨張を示したとの報告が見られ、これらの骨材を含む流通骨材のアルカリとの反応性について具体的な情報を得ることが急務となっている。本研究は、このような観点から実施するもので、以下に示す特殊な例を除いて、これらの骨材を用いたコンクリートで異常な膨張が生じたとの情報には接していない。なお、文献3)で実験の一部を報告している。
7.まとめ
 札幌近郊の安山岩砕石のアルカリ・シリカ反応に関する検討の結果、狭い採取範囲にもかかわらず石基のシリカ成分の形態は多様で、有害といわれているクリストバライト、トリジマイトを含み、高アルカリの場合に膨張する骨材がかなりあることが明らかとなった。しかし、陰微晶質の場合を含めて、これらの骨材は現在流通しているセメントとの組み合わせでは膨張性が認められず、有害であるときめつけることはできない。アルカリ濃度との関係が重要であり、アルカリ濃度を高めると考えられるセメント以外の要因も考慮して慎重な対応をする必要がある。またコンクリートとしての要因の影響も大きく、詳細な検討が必要と考えている。なお、現在、北海道内の流通骨材の検討も行なっているが、クリストバライト、トリジマイトを含み、高アルカリの場合に膨張する骨材の存在は、札幌近郊のみの特殊な例とは考えにくい。
PDFファイル名 006-01-0063.pdf


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