種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの品質管理への調合量測定方法の適用 |
副題 | |
筆頭著者 | 大岸佐吉(名古屋工業大学工学部) |
連名者1 | 棚橋勇(名古屋工業大学工学部) |
連名者2 | 小野博宣(中部大学工学部) |
連名者3 | 水谷且哉(小原建設(株)工務部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 297 |
末尾ページ | 300 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.序 コンクリートを用いる構造物の信頼性と耐久性を向上し今後の発展を考えるとき、時代の要請に応える高品質で安価なコンクリートを生産し提供するためには、「(1)レデ-ミクストコンクリート工場では、骨材の受入検査(特に骨材に含まれる0.074mmを通過する微粒分含有量と石質)や、骨材の粒径、含水量及び回収水に含まれるスラッジ量の変動を確認し、それらを考慮した調合の均一な管理を行う。(2)施工業者は、材料分離のできるだけ少ない均等質なコンクリートを確保するための知識の向上や適切な施工計画の立案・施工技術の改善に努める。(3)工事監理者は、品質を主体とした管理方法の確立と、種々な条件下において発生するコンクリートの品質に及ばす諸要因を量的に把握すると共に諸性質への影響を総合的に検討し、品質の早期判定をする。」ことを適切に行うことが必要である。 本研究は、コンクリート工事に使用されるAEコンクリートの荷下し地点、ポンプの筒先及び型枠内の上、下二層において、JISA5308に順ずる検査に加えて単位容積質量と「調合量測定装置」を使用して調合量を測定した。それらの桔果と計画調合との関係を調べ、その変動の発生機構や影響因子を系統的かつ定量的に究明し、管理に反映させると共に、構造体としての安全性や耐久性の早期品質判定を行ったものである。 4.結論 1)基準空気量に補正した単位容積質量は、スランプが増大すると減少する傾向にあり、同一スランプにおいて大きな差を生ずることが判った。単位容積質量は単位水量が増加すると直線的に減少する。(図-2参照)コンクリートの品質を考慮する上では、単位水量の増加率を基準値に対して10%以内.すなわち単位容積質量の減少を1.5%以内とすることが重要である。 2)単位水量の増加率は、骨材の総表面積係数の増加に比例して増大する。骨材が細かい粒子に偏ったり、微粒分を多く含むと所要スランプを得るために過度な単位水量を必要とする。 この単位水量の増大は施工性、均質性、ひぴわれ及び硬化後の強度などに大きな影響を与えるため、多種類の骨材、山砂、回収水を使用する生コンクリート工場では、特にこの点に留意した管理を短い間隔で行うことが肝要である。 3)型枠(壁)内に打込まれたコンクリートの空気量は、荷下し地点の値に対してほぼ半減することが判った。 本研究で行った「調合量測定方法」を加えたコンクリートの品質管理方法は、コンクリートの混練後から打設終了に至る過程において生ずる性能低下や品質の変動の発生機構や影響因子を.系統的かつ定量的に究明することができ、総合的な観点に立ったコンクリートの早期品質管理に十分適用できるものである。 |
PDFファイル名 | 006-01-0075.pdf |