種別 | 論文 |
主題 | 炭素繊維補強セメント複合材(CFR))の建築構造物への適用 |
副題 | |
筆頭著者 | 秋浜繁幸(鹿児島建設技術研究所) |
連名者1 | 末永龍夫(鹿児島建設技術研究所) |
連名者2 | 坂野正(鹿島建設札幌支店) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 329 |
末尾ページ | 332 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.はじめに イラク アルシャヒ-ドモニュメントは二つの同一形の半球ド-ムで構成されており、このド-ムの規模は、高さ40m、底辺部の直径45mである。ド-ムの構造体は亜鉛メッキされた鉄骨造であり、ド-ムの表面はタ-キッシュブル-の磁器タイル貼りとなっている。 イラク側の原案では、このド-ムの表面材が当初20cm×20cmの金メッキされた銅板仕上げとなっていたため、構造体の鉄骨や基礎は、すべて、この金メッキされた銅板仕上げを前提に設計が進められた。しかし、その後の各種検討の結果、コストや耐久性などの点から、前記の磁器タイル貼りに変更になったため、このタイルパネルは構造体の耐力上60kg/m2以下とすることが要求された。その他建設地のバグダッド市の夏期の高温低湿、冬期の低温(0℃以下になる)の気象条件下でも十分耐久性のあるものとの条件があった。また、このド-ムの水平断面の曲率は、高さ方向に連続的に変化しているため、ある高さのパネルを別の高さの所に転用するという互換性がないため、タイルパネルの種類は非常に多くなり、型枠に関する入念な品質管理が必要になることや、タイルパネルの裏打ちコンクリートの乾燥収縮が大きくなると、所定の曲率が変化してしまうという厄介な問題が生じる。このため、前述の各種要求条件に加えて、ド-ムの外装パネルとして、当然具備すべき基本的特性をも考慮して、同パネルの品質目標を設定して開発を進めた。 7.まとめ イラク国バグダッド市に建設された大型ド-ムの外装用タイル打込みPCパネル(約1万m2)に、軽量CFRC(比重1.0)をはじめて適用した。この外装材へのCFRCの適用に当たっては、前述した耐久性試験、乾燥収縮試験、CFRCタイルパネルの耐力試験などの一連の性能評価試験を行って、同パネルがバクダッド市の厳しい気象条件下でも十分の耐力と耐久性のあることを確認した上で適用に踏み切った。現在パネル施工後、春夏を経過したが一件のクレ-ム発生もないため、ここに適用事例として報告する。 |
PDFファイル名 | 006-01-0083.pdf |