種別 | 論文 |
主題 | 繊維強化複合材料製プレストレストコンクリート用緊張材の開発研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 小林一輔(東京大学生産技術研究所) |
連名者1 | 趙力采(読売東京理工専門学校) |
連名者2 | 神吉正弥(帝人(株)繊維企画開発部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 369 |
末尾ページ | 372 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.はしがき この数年来、日本では海岸などの海洋環境下に配置されているプレストレストコンクリート構造物の緊張材(高張力鋼)の塩分腐食による劣化が問題となっている。 この劣化でとくに注目すべき点は建設後比較的早い時期のものが含まれていることと、この種の劣化が全国にわたって生じていることである。この緊張材の腐食が鉄筋コンクリート部材における鉄筋の場合と基本的に異なる点は、鋼材自体の降伏点が著しく高いこと(通常150kg/mm2程度)とこれに常時80〜90kg/mm2の引張応力度を与えているために応力腐食割れによって破断を招きやすい点にあり、プレストレストコンクリート部材の崩壊につながる危険性が高いという点である。 本研究は塩分環境下に建設されるプレストレストコンクリート構造物の抜本的な防食策として、現在の高張力鋼とはぼ同等の引張耐力を有する緊張材を、FRP製緊張材におきかえる方法をとりあげ、これを実用化するために必要な検討を行おうとするものである。今回は各種の繊維を用いてつくったFRPロッドの温度依存性、ならびにリラクセ-ション試験の中間結果(8ヶ月)について報告する。 7.まとめ 本研究では、FRPロッドの温度依存性ならびにリラクセ-ション試験を実施し、Pultrusion方法によるFRPロッドが現在の高張力鋼とほぼ同等の引張耐力を有することを確かめると共に、純リラクセ-ション率は比較的大きいが、FRPロッドをPC用緊張材として使用した場合の応力損失がPC鋼材とほぼ同等となることを示した。さらに、FRPロッドの緊張及び定着装直を開発し、FRPロッドをPC緊張材として利用する場合の基本的な課題を解決した。今後、さらに部材に適用した場合の力学的特性を検討する予定である。 |
PDFファイル名 | 006-01-0093.pdf |