種別 | 論文 |
主題 | 既存鉄筋コンクリート建築物の枠付鉄板耐震壁による耐震補強に関する実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 青山博之(東京大学工学部) |
連名者1 | 山本泰稔(芝浦工業大学工学部) |
連名者2 | 清田清司(芝浦工業大学工学部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 409 |
末尾ページ | 412 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.まえがき 本研究の対象としている枠付鉄板耐震壁は、補強工事に伴う柱の長期軸方向力の増加を極力抑えて、基礎の補強工事を回避するために開発されたものである。腰壁や垂れ壁などを取り除いた既存のRC構面にこの枠付耐震壁で補強するならば、固定荷重を増加させずに、耐震性能を向上させることができる。既存の補強RC構造部材の内周全域に頭付樹脂アンカ-を埋め込み、補強鉄板耐震壁の外枠には頭付スタッドを溶着し、両者を無収縮モルタルで一体化する工法である。 このような補強法の関する実験は、既に昭和57年度に、実大の約1/3に縮小した1層1スパンのRCフレ-ムを用い、補強用鉄骨としてブレ-ス又は鉄板を用いて合計9体行ってきた。その結果、モルタル接合部の強度が充分高く、鉄骨ブレ-スの座屈やパネルのせん断座屈により耐力が決まる補強の場合について、次の結論がえられた。即ち、 1)終局時のモルタル接合部における平均水平せん断応力度τmaxは0kg/cm2をこえる。 2)保有耐力は既存RCフレ-ム単純和で安全側の値を得ることができる。 3)既存のRCフレ-ムそのものに水平力を加えたときの破壊型式が柱せん断崩壊形ならば、鉄骨系で補強した後の既存RC柱もせん断破壊するが既存RC柱と増設鉄骨部分とが協力し合って粘り高めることができる。 本報告は、前回の実験よりもモルタル接合部の樹脂アンカ-やスタッドの数を減らして、接合部が破壊するときの強度や破壊性状を知ることを目的として行った枠付鉄板耐震壁の模型実験に関するものである。 7.結論 既存RC建物を鉄板耐震壁で補強することにより、せん断柱のF値を1.27まで高めても差支えないと考えられる。更に、モルタル接合部が破壊しないように樹脂アンカ-及び頭付スタッドの数を増やせば、大幅にじん性を高めることができる。 |
PDFファイル名 | 006-01-0103.pdf |