種別 論文
主題 プレストレスト鉄筋コンクリートはり内部のひびわれ状況
副題
筆頭著者 鈴木計夫(大阪大学工学部)
連名者1 大野義照(大阪大学工学部)
連名者2 ソムチャイ・シ-ソムポン(大阪大学大学院)
連名者3 横谷隆幸(大阪大学大学院)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 457
末尾ページ 460
年度 1984
要旨 1.まえがき
 コンクリート構造物のひびわれは、鋼材の腐食の勧点からはコンクリート表面での幅だけでなく、コンクリート内部でのひびわれ形状ならびに鋼材周辺のひびわれ状況が問題になる。またコンクリートと鋼材との付着機構を考える上でも鋼材周辺での内部ひびわれ状況ほ重要である。鉄筋コンクリート(以下RCと略記)部材における異形鉄筋周辺のひびわ状況については、曲げを受けた場合は少ないながら、内外でいくつかの研究が報告されている。一方、近年PC鋼材を有しながら常時荷重下でひびわれの発生を許すIII種PCあるいはプレストレスト鉄筋コンクリート(以下PRCと略記)構造が出現し、今後この種の構造が広く利用されるものと考えられるが、従来PC構造はひびわれが許容されていなかったこともあり、PC鋼材周辺でのひびわれ状況は全く明らかにされてない。そこで筆者らは今迄にRC、PRCおよびPCはりのひびわれにインクあるいは樹脂を注入してこれらのはり内部ひびわれ状況を比較観察してきたが、今回、鋼材応力や粗骨材粒径等の異なる8体のPRCはりのひびわれにインクと樹脂を注入してより詳しくコンクリートおよびグラウト内部のひびわれ状況や主ひびわれ形状などを調べたのでその結果を報告する。
4.まとめ
 プレストレスト鉄筋コンクリートはり内部のひびわれ状況をインクと樹脂を注入して直接観察した本実験結果をまとめると次のようになる。
(1)引張域を横断する主ひびわれの異形鉄筋周辺での幅は、枝分かれや鉄筋のふしから発生した内部ひびわれによって部材表面での値よりも大幅に小さくなり、その鉄筋表面での幅は鉄筋応力や部材表面での値にかかわらず0.1mm以下であった。しかし鉄筋とコンクリートとの間のはだ離れ長さは部材表面でのひびわれ幅と関係があることが認められた(図9参照)。
(2)スパイラル状のリブの付いたシ-スを用いたが、シ-スリブからの内部ひびわれの発生は認められず、主ひびわれのシ-ス表面での幅は、異形鉄筋の場合のように部材表面での幅より大幅に狭くなることはない(図7参照)。
(3)グラウト部にはコンクリート部の主ひびわれに比べて多くのひびわれが発生し、その幅は0.05mm以下であった(図6参照)。
PDFファイル名 006-01-0115.pdf


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