種別 論文
主題 動的なボンド応力分布と鉄筋コンクリート構造部材の靭性に与えるその影響
副題
筆頭著者 竹田仁一(熊本工業大学工学部)
連名者1 藤本一男(防衛庁第4技術研究所)
連名者2 河村隆(国際航業株式会社)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 557
末尾ページ 560
年度 1984
要旨 1.まえがき
 堅硬物の衝突などによる衝撃または爆発をうける鉄筋コンクリート構造物の設計方法は特に、欧米先進諸図において鋭意進められている。この種の載荷は構造物に度々操り返されることは殆どなく、多い場合で数回程度、対象とする最大の載荷に対してはただ一回、安全に対処し得る性能が要求される。従って、この設計では、安全性を損わない範囲で大変形を容認する立場がとられている。更にまた、載荷が高速であり、時には高温高圧の爆発生成ガスに対する考慮が必要なことがこの設計方法の特徴である。このような設計方法についての筆者等の研究は一昨年、西ベルリンBAMで開かれた「衝撃的載荷をうけるコンクリート構造物」に関する国際シンポジウムで報告した。しかし、この設計方法の実用化までには多くの問題が残されている。
 そのひとつに、第2次応答(Secondary response)の計算に用いる靭性率の値がある。爆発による鉄筋コンクリート構造物の破壊では靭性率がかなり小さいことが以前から知られていたからである。この極端な例は高速剪断であるが、それだけではなく、通常大きな歪が期待される場合でも爆発の場合、かなり小さい歪で破壊する。もっとも、この傾向はガス爆発などの比較的緩やかな爆発では、爆薬の爆発程顕著ではないが、このような傾向を生ずる理由には鉄筋コンクリート構造物のボント応力に対する載荷速度の影響が大きいと考えられたので、動的な鉄筋引抜きによるボント実験を行なった。
5.結論
(1)鉄筋引抜きによる高速ボンド実験で異形鉄筋(SD-35-D10)埋込み長さ40cmの場合鉄筋は破断したが、付着破壊は終始、引抜端から約20cmの範囲に分布した。埋込長さ5cm及び7.5cmではボンド破壊が生じ、10cm以上では鉄筋が破断した。
(2)同じ実験で丸鋼(SR24-9φ)埋込長さ40cmの場合、引抜荷重の増加とともにボンド応力分布域は拡大した。
(3)爆発をうける鉄筋コンクリート構造物(異形鉄筋使用)の靭性は甚だしく低下する。これは1項で述べたボンド応力分布の特性によると考えられる。
PDFファイル名 006-01-0140.pdf


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