種別 | 論文 |
主題 | 震災を受けた柱状RC部材の補修効果 |
副題 | |
筆頭著者 | 森濱和正(建設省土木研究所) |
連名者1 | 小林茂敏(建設省土木研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 6 |
号 | 0 |
先頭ページ | 621 |
末尾ページ | 624 |
年度 | 1984 |
要旨 | 1.まえがき 公共構造物が機能を損なうような震災などを受けた場合、社会的影響が著しく大きいため迅速な復旧(応急復旧)が要求される。応急復旧には、施工が簡単・迅速で強度の発現の早いことが必要であり、今後震災などの応急復旧には樹脂を利用した補修方法が望ましいと考えられる。今までも樹脂注入による補修は多用されていたにもかかわらず、充てんの信頼性が低かったため、ひびわれを充てんしひびわれからの鉄筋を防食することに主眼がおかれ、強度・変形性などの回復までは期待していなかった。しかし最近では、低粘度の樹脂を低圧で長時間にわたって注入する工法が普及し、注入に対する信頼性は高まっている。それにともない樹脂の強度を利用し、コンクリートの引張・圧縮破壊、鉄筋の付着切れなどの破壊に対して樹脂注入を含め樹脂を利用した補修により、力学的特性の回復も期待できることが報告されている。 本報告は、橋脚など地震時に交番繰返しを受ける部材の破壊形状、破壊程度の異なるものについて、鉄筋の補修まで含め樹脂による補修を行い、補修効果を実験的に検討したものである。 5.まとめ 以上のことにより、つぎのことがいえる。(1)ゴム圧注入工法による樹脂注入は充てん性が高い。そのためひびわれ強度、鉄筋の付着など回復することができる。(2)断面修復した部分は補修効果が高く、破壊部分が上部に移行し耐力の回復をはかることができる。 (3)鉄筋の座屈・破断を生じた場合でも鉄筋を添接することにより、設計耐力まで回復することができる。(4)樹脂による補修は、未充てん部分が残ることなどにより初期剛性は低下する。(5)このような補修により、変形性能は回復する。(6)カットオフ部のようにもろい破壊を生ずるものについても耐力などの回復をはかることはできるが、じん性などを向上させるためには補強する必要がある。 |
PDFファイル名 | 006-01-0156.pdf |