種別 論文
主題 鉄筋コンクリート一方向床スラブの載荷直後の曲げ性状について
副題
筆頭著者 岩原昭次(熊本工業大学工学部)
連名者1 嘉戸通幸(熊本工業大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 641
末尾ページ 644
年度 1984
要旨 1.はじめに
 載荷によってひびわれを生じる床スラブのような板厚が薄い曲げ部材で、長期にわたって持続載荷を受ける場合、クリープ及び乾燥収縮が終局状態に達するまで、その経時たわみは載荷直後から著しく増大する様相を示す。また、通常の梁せいを有するRC曲け部材の場合とは異なり、引張鉄筋の経時歪もかなり増大する場合が多い。このため、長期たわみを「長期たわみ=瞬時たわみ+長期付加たわみ」で表わされるとし、これを実験によって検討する際、瞬時たわみと長期付加たわみとを明瞭に区別できないのが実状であり、またこのことは鉄筋の経時歪についてもあてはまる。
 本研究は床スラブの長期予測に関する基礎的研究として、持続載荷における瞬時たわみ及び瞬時鉄筋歪の位置付けを明らかにすることを目的に、次の2点に着目した持続載荷実験(測定時間約1日)を行い、その結果と考察をまとめたものである。(1)曲げひびわれを生じる場合と生じない場合とのたわみと鉄筋歪の経時変化(2)端部鉄筋の有効せいの相違によるたわみの経時変化
 なお、材料上のひびわれ防止対策として有効性が認められている膨張コンクリート使用の床スラブについても、普通コンクリート使用の場合との長期性状の相違を検討する目的で測定を行ったので、その持続載荷初期の性状もあわせて報告する。
4.まとめ
 以上の実験結果の考察をまとめると次のようになる
(1)載荷直後あるいは載荷後約10分内のたわみは実用上瞬時たわみとみなしてよい。
(2)普通コンクリート造で、ひびわれを生じている一方向床スラブの瞬時たわみはACI規準に準じた変形計算で近似することができる。(3)ひびわれを生じていないスラブの、あるいはひびわれを生じていない位置にある鉄筋歪は載荷後1時間の測定範囲内ではほとんど変動しない。
(4)ひびわれを生じている固定端位置にある引張鉄筋歪が載荷後短時間のうちに増大する場合、この原因としてクリープ及び乾燥収縮以外の要因が大きく関係する。
PDFファイル名 006-01-0161.pdf


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