種別 論文
主題 クラックひずみ法によるマスコンクリートの温度クラック解析
副題
筆頭著者 山下裕司(名古屋大学大学院)
連名者1 田辺忠顕(名古屋大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 5
末尾ページ 8
年度 1985
要旨 1.はじめに
 マスコンクリートの施工時における温度応力の発生メカニズム、並びにその推定手法の開発が精力的になされており、かなりの成果が上がりつつある段階と考えられる。本研究では、更に一歩進めて、マスコンクリートの温度応力のクラック幅制御に関する第一段階を報告したい。
 温度応力を解析する目的は、温度応力クラックの発生、クラックの性状等を予測するということであるが、従来、精密な温度応力の算定から、クラック発生の有無、クラック幅等を一貫して解析するということはほとんど行われていなかった。また、コンクリート構造物の温度分布、温度応力の解析手法には、従来、2次元問題に理想化して解析を行うものが多いが、実際の現象は3次元的であり、特に壁体、ボックスガーダー等の一方向に長い構造物に対しては、2次元的な解を求めても意味を成さないという欠点があった。
 本研究はこれらの点を考慮に入れ、長手方向の温度分布、並びに応力分布をフーリエ級数により近似することによって長手方向には分割する必要がない有限プリズム法を用いて温度分布、温度応力解析を行い、これにクラックひずみ法という新しい概念を導入し、温度応力クラックの発生、分布、幅等の解析も同時に行おうというものである。具体的な計算では、有限プリズム法によって算出した温度応力分布から、引張許容応力以上の応力の発生する点で応力が0となるようなクラックひずみを与えることによってクラックの進展、クラック幅等の算出を行なっている。

5.まとめ
 長手方向に要素分割しない有限プリズム法にクラックひずみ法を適用すれば、長手方向に直交して発生するクラックの有無、クラック幅、クラックの分布等も十分解析し得ることを示したが、これらの精度はクラックひずみの分布をいかに仮定するかに大きく影響される。精度を良くするためには、単純な一軸実験からのキャリブレーション等が必要と考えられるが、今後実験、実測と比較照合しながら、さらに、高精度の推定手法を開発していきたいと考えている。
PDFファイル名 007-01-0002.pdf


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