種別 論文
主題 マスコンクリートの温度応力評価に及ぼす材料特性の数値モデル化の影響
副題
筆頭著者 川口徹(大林組技術研究所)
連名者1 中根淳(大林組技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 29
末尾ページ 32
年度 1985
要旨 1.はじめに
 温度ひびわれ予測方法として、FEMを利用した温度応力解析が盛んに行われるようになり、実測値との照合においても、一応の評価が可能になってきつつある。しかし、この種の数値解析のインプットデータとして問題となるコンクリート初期物性の数値モデル化の妥当性、およびそのモデルのちがいが応力解析値に及ぼす影響については充分な検討が行われているとは言い難い。
 本報告は、既に発表したコンクリート材料の初期物性データに関する実験結果にもとづき、数値モデル化の検討を行い、応力解析値に与える影響について比較検討した結果について述べるものである。ここでは、特に弾性係数の発現性状、クリープ性状のモデル化のちがいによる影響について検討した。

5.まとめ
 今回の検討により、次のことが明らかになった。
(1).圧縮強度と有効材令の関係式に双曲線型関数を用いて弾性係数の発現を仮定すると、ごく初期材令での圧縮強度、弾牲係数を過大に評価しがちなため、温度降下域での引張応力を過小評価する危険性がある。
(2).圧縮強度と有効材令の関係式に対数型関数を用いて弾性係数を求めたものと、単位弾性歪と有効材令の関係式から逆数としてそれを求めた場合とでは、応力解析結果にほとんど差がない。
(3).弱材令のコンクリ−トのクリープ性状を載荷材令、温度の影響も考慮して対数型関数で数値モデル化ができ、実験結果との照合状況もよかった。
(4).今回提案した数値モデルによるクリープを考慮した応力解析結果によると、マスコンクリートの温度変化によって生ずる温度応力は、弾性解析に比べ、常に応力低減効果が期待できるものではないことがわかった。
 なお、今回の温度応力評価は、単純な一軸拘束モデルによって解析的に検討したものである。今後は、モデル実験あるいは、現場計測等を通じて実際の応力計算との比較検討を行い予測精度の向上に努めたい。
PDFファイル名 007-01-0008.pdf


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