種別 | 論文 |
主題 | ガラス質斜方輝石安山岩のアルカリ・シリカ反応性 |
副題 | |
筆頭著者 | 岸谷孝一(東京大学工学部) |
連名者1 | 尹在煥(東京大学大学院) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 129 |
末尾ページ | 132 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.序 最近、コンクリート用砕石中にアルカリ・シリカ反応を生じる鉱物が存在し、コンクリート構造物に有害な膨張ひび割れを発生している例が報告されている。今まで報告されたアルカリ・シリカ反応を生じる鉱物は、火山岩の石基中に有在するトリジマイト、クリストバライトなどのシリカ鉱物および火山ガラスであり、反応のメカニズムの究明、防止、補修などの対策が切望されている。本研究では、アルカリ・シリカ反応に端を発した瀬戸内海地域に分布するガラス斜方輝石安山岩(以下サヌキトイドという。)を用い、その岩石学的調査、ASTMによるアルカリ・シリカ反応性、ペシマム量の変動および単位アルカリの限界量などを検討した。 4.結論 1)ガラス質斜方輝石安山岩(サヌキトイド)の岩石学的調査により反応性鉱物として火山ガラスとクリストバライトの存在が確認された。2)ASTM・C289により潜在的有害の範ちゅうに属し、ASTM・C227によってはアルカリ量が1.5%以上高められたときに有害な膨張を示した。したがって、モルタルバー法により骨材の反応性を判断するときには、セメントのアルカリ量を高める必要がある。2)最大膨張を生じるペシマム量は、モルタルの調合およびセメントのアルカリ量により変動するがcriticalアルカリシリカ比は一定である。3)criticalアルカリシリカ比が分かれは任意の調合、アルカリ量のときのペシマム量を予測することができる。4)サヌキトイドの膨張を生じないアルカリの限界量はモルタルではkg/m3、コンクリートでは5kg/m3である。5)アルカリ・シリカ反応によるモルタルの強度低下は、最大膨張を示すペシマム時の曲げ強度の低下が大きく、28日圧縮度強度はほとんど影響されない。 |
PDFファイル名 | 007-01-0033.pdf |