種別 論文
主題 コンクリート用砕石のアルカリシリカ反応機構
副題
筆頭著者 二村誠二(大阪工業大学工学部)
連名者1 福島正人(大阪工業大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
7
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先頭ページ 133
末尾ページ 136
年度 1985
要旨 1.まえがき
 アルカリシリカ反応に起因する異常な膨張ひび割れが、わが国の各種コンクリート構造物においても確認されるに至り、社会的に大きな問題となってきている。特に、阪神地区を中心としたコンクリート構造物の被害の程度、規模は極めて大きく、その防止方法および補修方法については早急な対策か望まれている。このためには、これら有害反応をおこす骨材の判定試験方法やその反応機構の解明が必要となってくる。
 本研究は、主として阪神地区で使用されている各種コンクリート用砕石の化学的安定性に対する検討を行ない問題となる砕石を対象として、その反応機構を解明するために行なったものである。

4.むすび
 主として阪神地区で使用されているコンクリート用砕石のアルカリシリカ反応性について検討した結果、次のようなことが言える。
(1)問題の輝石安山岩砕石以外にも化学方法で有害又は潜在的有害となる砕石があり、全体的調査が必要である。
(2)化学方法で有害又は無害であっても、モルタルバー方法では逆の結果が出ることもあり、早期に適切な有害判定を下すことのできる試験方法が望まれる。
(3)高NaOH溶液(今回は3N)との反応前後から得られる粉末X線回折のピーク値変化や化学成分量の差異は反応性有害鉱物の同定を容易にし、反応しやすいシリカ量の目安を得るための有力な情報を与えてくれる。
(4)反応の進行に伴ない、硬質な輝石安山岩砕石などは、ペースト側から内部に向って軟化する傾向を示す。
(5)アルカリシリカゲルは主としてNa2O-SiO2およびK2O-SiO2ゲルから成ると思われる。そして、Caイオンはアルカリシリカ反応に直接的に影響を及ぼすのではなく、ゲル中の含有量によって、間接的に膨張量等に影響を与えるものと思われる。この傾向は、被害コンクリートによる検討からも認められる。
PDFファイル名 007-01-0034.pdf


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